6月16日、4年連続のベア実施で期待された個人消費の足取りが、予想外に重い。識者の間では、勤労者層とは別の集団の動向に関心が集まっている。写真は東京・巣鴨の高齢者、2014年8月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 16日 ロイター] - 4年連続のベア実施で期待された個人消費の足取りが、予想外に重い。識者の間では、勤労者層とは別の集団の動向に関心が集まっている。

 総人口に対する比率が年々高まっている高齢者の存在だ。「長生きリスク」を意識した年金生活者の「節約志向」に加え、高齢者の単身化や貧困化の影響も目立ってきており、日本の消費構造の先行きに不安を投げ掛けている。

消費押し下げる高齢者の節約

「お年寄りの原宿」と呼ばれている東京都豊島区巣鴨の「巣鴨地蔵通り商店街」。

 とげぬき地蔵・高岩寺へのお参りをすませた82歳の女性は「巣鴨では、お友達とお参りするだけで、買い物はしない。独身で65歳まで働いていたが、現役時代の給与が低かったので年金もわずか。貯蓄はほとんどない」と話す。医療費や日々の生活で、年金などで得た所得は、ほとんど消えてしまうという。

 一方、基礎年金と厚生年金、亡くなった夫の遺族年金を合わせ月額15─20万円の年金を受け取っているとみられる80歳の女性は「数ヵ月に一度、この商店街で550円のお茶を10袋購入して近所に配るのが楽しみ」と話す。高齢者にも「二極化」の波が押し寄せている。