[シンガポール 16日 ロイター] - シンガポールの初代首相で「建国の父」と敬われたリー・クアンユー氏の遺言を巡り、リー・シェンロン首相が弟や妹と激しく対立している問題で、リー首相は遺言の作成に関して大きな問題があると明らかにした。

首相の妹にあたるリー・ウェイリン氏と弟のリー・シェンヤン氏は14日、兄への信頼を失ったとする声明を発表。「政府機関がわれわれに対して動いている」との懸念を表明。リー・シェンヤン氏は、監視され、脅迫されているとし、妻とシンガポールを離れることを明らかにした。

首相弁護士の15日のフェイスブック投稿では、父親の遺言を巡る3人の対立がここ数年にわたることが明らかになった。

双方が対立しているのは、リー・クアンユー氏の住宅の取り壊しを巡る問題だ。

リー首相は、遺言の5版と6版には住居の取り壊しに関する記述が削られたと指摘。最終版となる7版に再び挿入されていたが、父親のリー・クアンユー氏がそれを知っていたかどうかは疑問だとの見方を示した。

リー首相は、弟のリー・シェンヤン氏の妻であるリー・スエットファーン氏が最終版の遺言作成に関与した可能性があり、弟が受益人であることを踏まえると、これは利益相反にあたる可能性があると指摘した。

さらに、遺言の6版と最終版では大きな変更があると説明。6版でリー・クアンユー氏は、娘のリー・ウェイリン氏に2人の息子よりも多く遺産を相続させるよう指示していたが、最終版では3人平等に相続するよう変更されているという。

リー首相は、一家の争いが公になることを避けてこれまで法廷で争うことは避けていたと説明している。

一方、弟のリー・シェンヤン氏はフェイスブックで、兄の主張は真実ではないと反論している。