[ニューヨーク 16日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがほぼ全面安の展開となった。予想を下回る経済指標を受けて、米資産に対する地合いがリスクオフに傾いた。

朝方発表された5月の住宅着工件数は、年率換算で前月比5.5%減の109万2000戸と8カ月ぶりの水準に減少、市場予想の121万5000戸も下回った。また6月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は94.5と、前月の97.1から低下、市場予想の97.1を下回った。

シリコン・バレー・バンクのシニア為替トレーダー、ミン・トラング氏は「年内の米成長見通しに疑問符が付いた」と述べる。

弱い指標に加え、トランプ政権が掲げる景気刺激策には進展の兆しが見えず、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げの先行きに不透明感が強まった。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%低下の97.126。週間では0.14%の低下となる見込み。

一方、米指標の下振れは、円を押し上げた。

メルク・ハード・カレンシー・ファンドの社長兼ポートフォリオマネジャー、アクセル・メルク氏は「円の動きは、米国の債券高・株安と歩調を合わせている」とし、リスクオフの環境が広がったと指摘する。

日銀の黒田東彦総裁は金融政策会合後の会見で、2%の物価目標達成まで「まだかなり距離がある」ため、今の時点で「出口の手法や順序を示すのは難しい。具体的な話はかえって混乱を招く」との従来見解を繰り返し表明。これを受け、円は当初、売られていた。市場では、日銀が緩和解除の計画を検討している可能性があるとの見方が一部で浮上していた。

ユーロは対円で0.35%高の124.04円。一時は、約2週間ぶりの高値をつける場面もあった。ユーロ/ドルは0.4%高の1.1191ドル。

(表はロイターデータに基づいています)