「40歳」が生き残るには?『マッキンゼー流』著者が指南Photo by Keisuke Yasuda

社会や雇用などの環境が激変し不安感が漂う中、逃げ切ることができないにもかかわらず、これまでの働き方を変えることにも抵抗がある「40歳」は、今後、どのように働けばいいのか。『マッキンゼー流 入社1年目解決の教科書』(SBクリエイティブ)を始めとする「マッキンゼー流」の著者として知られる人材戦略コンサルタントの大嶋祥誉さんに聞いた。(文/崎谷実穂)

ワークライフバランスではなく
ワークはライフの一つに

──これから20年後に定年を迎える「40歳」は、社会が変化していく中で、どのようなビジネスパーソンとして生き残っていけばいいのでしょうか。

 働き方が大きく変化するならば、今40歳の人は20年後もバリバリ働いているのではないでしょうか。もしかしたら、「定年」という概念すらなくなっている可能性があります。リンダ・グラットンの『LIFE SHIFT─100年時代の人生戦略』という本がヒットしましたが、まさにこれから寿命が延びて、人生はより長くなっていきます。

 それを踏まえて、私たちは人生を見つめなおす必要があるということ。もし100歳まで生きるとしたら、40歳なんてまだ折り返し地点でもない。むしろ50歳、60歳からでも新しいことを始められるでしょう。私は、働き方と生き方というのはイコールだと考えているんですよ。

──ワークライフバランスではなく、ワークもライフも一緒だと。

 昔は、私生活と仕事とは完全に別のものだと考えられていました。仕事は、給与をもらうために我慢してやること。そういう意識の方が多かったのではないでしょうか。でも今は、私生活と仕事の間にあった壁が崩れてきていると感じます。