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現役東大生が教える「ゲーム式」暗記術
【第23回】 2017年6月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
西岡壱誠

世界大学ランキングで東大を抜いた! 香港大学は何がすごいのか

偏差値35の落ちこぼれが 奇跡の東大合格をはたした、『現役東大生が教える「ゲーム式」暗記術』。本連載では同書の勉強嫌いでも続けられるゲーム式暗記術や、東大生の勉強にまつわるエピソードを紹介していきます。「英熟語ポーカー」「単語マジカルバナナ」「メモリーチェックゲーム」「暗記復讐帳ゲーム」など英語、資格試験……なんにでも使える24のゲーム式暗記術に注目です! 今回は世界大学ランキングで東大を抜いた、アジアで今注目を集める「香港大学」のヒミツです。

2014年にトップだった東大は
いまやアジア5位

イギリスの教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education)」により発表されている世界ランキングにて、東大は34位。他のアジアの大学と比較すると、シンガポールや香港大学に敗れ、5位となっています。

2014年ではアジアトップだった東大が5位に転落していることについて、今日に至るまで様々な考察が加えられてきました。「国際力の無さ」「少子化の影響」「外国人教員の少なさ」等々…。
しかし、大学の比較は、実際に両方の大学で勉強した学生にしかできない面も存在するのではないでしょうか?何と言っても「学生あっての大学」なのですから。

そこで今回、東大で初めて、大学2年生のうちから海外大学に長期留学した葛城正太郎さんにお話を伺いました。
彼が1年間留学していたのは香港大学。アジアランクでは4位、東大より上とされている大学です。

香港大学
香港大学・エントランス


果たして、彼は香港大学と東京大学ではどちらの方がいい大学だと感じたのでしょうか?

香港大学の勉強はカンタン!?

 「いや、香港大学の勉強は東大よりずっと簡単だったよ」
開口一番、あっさり彼は言いました。

西岡「そ、そうなのかい?」
葛城「内容は東大より全然薄かったよ。頭を使っている感じがしなかった」
確かに、東大では思考力が問われる授業・頭を使わないと単位が来ない授業がたくさんあります。

西岡「内容が薄いっていうのは、どういう意味?」
葛城「まず、香港大学で多かったのは、『パワーポイントを作って発表する』って授業なんだ。だから、発表の仕方とか、そういうことは多く学べるんだけど、そのパワーポイントの内容的には東大よりも簡単なことしか教えられてないんだよね」
東大の授業の多くは座学で、生徒に発表させる授業は全体の1割程度です。その分、生徒は多くのインプット、難しい思考力を要求されます。

西岡「そういうところが、東大とは全然違うんだね」
葛城「でも案外、今のビジネスの現場とかでは、そっちの方が求められているのかもしれない。『難しい思考ができるか』よりも、『いかに相手に上手く情報を伝えられるか』『どうやって相手を説得するか』の方が重視されているのかも」
どちらの大学の方がいい、ということはわかりませんが、そういう違いが存在するのですね。

とにかくプレゼン・発表の機会が多い

西岡「でもそういう、『発表のスキル』って、すごく高水準なものを求められたんじゃないの?」
そう質問すると、彼はこう答えました。

葛城「いや、実はそんなことないんだよ。というか、日本ってすごいんだよ」
西岡「は?」
欧米人に比べて社交的でない印象があるのが日本人です。発表や話術のスキルにおいて、『日本ってすごい』とは一体どういうことなのでしょうか?

葛城「発表の時って、ちょっとしたギャグを挟んでみたり、笑いを取ってみたりして観客に注目してもらうことが求められるんだよね」
確かに、プレゼンテーションを行う際にギャグや小ネタを挟むというのは常套手段ですね。

葛城「その点、日本の『お笑い文化』ってすごいんだよ。ギャグもツッコミも成熟してる。あっちの人って、高度なお笑い文化の中で生きてる日本人からしたらなんでもないようなことで笑ってくれるんだぜ」
西岡「…僕たちが『高度なお笑い文化の中で生きてる』とか、自覚ないけどね」
『発表の中にギャグを取り入れる』という課題で他の香港大学の学生が四苦八苦している中、彼は楽々課題クリアしたとか。

葛城「『サンドウィッチマン(お笑い芸人)』のネタとか全部英訳して話したら滅茶苦茶ウケるんだぜ?あっちの人」
西岡「お前そんなことしてたのか!?」
プレゼンでは、日本人ならではのアドバンテージも存在するようです。

「実学」志向が高い香港大学

さて、具体的に香港大学のプレゼンの授業で何を学んだのでしょうか?

葛城「香港のビジネスパーソンと話す機会があったりしたんだけど、やっぱり『プレゼンで自分を賢く見せる技術』が高い欧米人って意外と多いんだよね」
西岡「か、賢く『見せる』技術?」
葛城「ちょっと頭が良さそうに話すテクニックとか、『あ、こいつはデキる奴だな』って相手に見せるスキルとか、そういう技術のこと。そういうのは、香港大学のプレゼンの授業でこそ学べる技術だったかな」
なるほど、東大では得る機会の少ない、「ちょっとずる賢い」スキルですね。でも、そういうスキルが日本人には欠けている部分があるのかもしれません。

葛城「日本語で言うところの『頭の良さ』で言ったら、圧倒的に東大の方が上だよ。授業だって絶対東大の方がクオリティは高い。でも、それが実用的なものかといえば、そうではないのかもしれない。」
マーケティングの授業で、日本ではしっかり論文や文献を読む座学であるのに対し、香港大学では商品のプロモーションを考えることが課題になっていたりするそうです。

西岡「なるほどね、東大が強いところも弱いところも、香港大学が強いところも弱いところも、両方存在しているわけだね」
葛城「日本がすごいところと、そうじゃないところ。それをはっきり理解することで、大学の楽しみ方、大学での勉強の仕方が変わってくるんだ」
今回の留学で、彼はそういうことを学んだそうです。

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東京大学2年生。1996年生まれ。 東大輩出者ゼロの無名校でゲームにハマり、落ちこぼれ、学年ビリに。 偏差値35の絶望的状況から一念発起して東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で、箸にも棒にもかからず不合格。崖っぷちの状況で「ゲーム式暗記術」を開発し、みるみるうちに偏差値が向上。東大模試第4位になり、奇跡の東大合格をはたす。 現在は、かつての自分と同じような崖っぷちの受験生に、家庭教師として勉強を教えている。 教え子の一人は、英語が絶望的な成績だったにもかかわらず、「ゲーム式暗記術」で、見事、東京外国語大学に合格している。大学では、東京大学で44年続く書評誌「ひろば」の編集長を務める傍ら、東京大学で25年の歴史がある「法と社会と人権ゼミ」のパート長も務めている。 その他、学外では中小企業庁の事業「ふるさとグローバルプロデューサー育成支援事業」にも参加している。 趣味はゲーム。テレビゲームはもちろん、スマホゲームからカードゲームまで幅広くプレイ。特に、高校生時代にハマった「女神転生シリーズ」は100時間以上プレイした。


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