アマゾンもリアル書店の大量出店を計画
本に必要なのものは「発信できる場」

 早嶋氏は、リアル書店が完全に存在意義を失っているとは捉えていない。実際に手にとって確認したり、思いがけない本との出会いが待ち受けていたり、ある種の憩いを与えてくれたりする場だからだ。

「アマゾンにしても、米国で大掛かりなリアル書店の出店を計画しています。これからは、リアルとネットが互いに関わり合いながら本を売っていくという構造になっていくでしょう。いわゆるオムニチャネル化です。その中で、本TUBEがプラットフォームとしての役割を担っていくことを期待しています」(早嶋氏)

 アマゾンの川上に立ち、まだ何を買うのか決めあぐねている読者に向けて、「どの本が面白そうか」という情報を提供するのが本TUBEの狙いだ。あくまで過去の購入履歴に基づいてお薦めの作品を紹介するアマゾンとは、一線を画した情報提供を考えているようだ。

 では、具体的に本TUBEとはどういったプラットフォームなのか? 早嶋代表取締役社長いわく、クックパッドのように本好きが共創していくサイトをめざしているとのことだ。

「文字情報で本の面白さを伝える書評サイトは存在していますが、本TUBEは動画という手段を用いており、その点が斬新です。動画を通じて当社の店舗スタッフがお薦めの本を紹介するだけでなく、最近は著者自らによる投稿も増えています。著者投稿数はすでに150件を超え、日本最大規模の著者出演サイトとなっています。もちろん、誰でも自由に投稿できます」(早嶋氏)

 本TUBEには、(1)投稿(投稿動画)、(2)記録(MY本棚)、(3)放送局(本TUBEニュース)、(4)EC(e‐hon)といった4つの基本機能が備わっている。(1)では自分が気に入った本を動画によって他の人たちに紹介でき、(2)ではこれまでに読んだ本の記録や次に読みたい本の登録が可能だ。

 そして、本や書店に関するホットな話題を動画ニュースで配信しているのが(3)で、欲しい本が見つかったら、(4)によって即座にワンクリックで購入・決済できる。