[東京 21日 ロイター] - 6月ロイター企業調査によると、今後3年間、国内もしくは海外で設備投資を「拡大する」と回答した企業はいずれの地域でも5割を下回った。「拡大」が最も多かったのは国内で48%、次いでアジアが38%だった。対米は需要が不透明なことから18%、対中投資も収益性の低さから12%にとどまった。

この調査は資本金10億円以上の中堅・大企業400社を対象に6月2日─15日に実施。回答社数は220社程度。

「今後ますます人材が手薄になることを考慮すれば、投資からのリターンが最も大きい日本、および東南アジアに集中投資していく」(電機)。 企業がみているのは「投資収益率」だ。「老朽化対策にこれまで以上に投資を行う」(化学)、「省力化投資により、国内生産のプレゼンスが上がる」(ゴム)といった狙いがある。

製造業で国内投資拡大の方針が目立つのは、精密機器や電機、化学などでいずれも40%台後半から50%台となっている。

その他のアジア地域については38%が投資を拡大すると回答。国内の人手不足を背景に「国内加工能力不足を補うため、提携・委託・投資を進める」(卸売)という企業もある。

他方で「海外投資は投資の回収が課題」(機械)との指摘があるように、マーケット規模が大きく販売増が期待できるから投資する、という姿勢は見られなくなった。

特に対中投資は「無駄な規制や許認可、高い人件費、不透明なビジネス慣習等により利益を上げやすい市場ではない」(電機)との見方がある。

対米投資については「必要だが将来的な需要が維持できるか不安が残る」(輸送用機器)という指摘がある。その中で最も比率が高かったのは輸送用機器。46%が「やや拡大」と回答した。

ビットコインを事業に取り入れることについては、関心が「全くない」が73%、「あまりない」が23%にのぼり、関心はほとんど高まっていない。「現状では投機的な側面が顕著」(サービス)として、事業には馴染まないとみられている。

(中川泉 編集:石田仁志)