6月19日、30年に及ぶ世界的な利回り低下の流れに終止符が打たれてから、ほぼ1年が経過した。しかし賃金や物価の伸びは一向に加速せず、各国中央銀行も金融引き締めに及び腰なため、今後利回りが上昇しても大方が心配するよりずっと緩慢なペースとなりそうだ。北京で昨年1月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)

[ロンドン 19日 ロイター] - 30年に及ぶ世界的な利回り低下の流れに終止符が打たれてから、ほぼ1年が経過した。しかし賃金や物価の伸びは一向に加速せず、各国中央銀行も金融引き締めに及び腰なため、今後利回りが上昇しても大方が心配するよりずっと緩慢なペースとなりそうだ。

 デフレ懸念が後退し、世界的な景気拡大に弾みが着いたことで、利回りは1年前に欧州、日本、米国で過去最低水準から上昇。ユーロ圏では過去10年間で最大の上昇を記録した。

 しかし消費は持続的な伸びを欠き、賃金とコモディティ価格の上昇圧力も存在しない以上、米連邦準備理事会(FRB)が先に今年2回目の利上げに踏み切ったとはいえ、より大幅かつ長期の金融引き締めがすぐに必要な状況ではない。

 そのため、たとえ超低利回り時代が二度と戻らないとしても、長期債市場は安定を取り戻している。

 ブルーベイ・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、マーク・ダウディング氏は「債券市場は長期にわたる強気相場が幕を閉じたが、だからといってこのまま恒常的な弱気相場に入るとは限らない」と話した。

 米10年物国債利回りは、トランプ氏の大統領就任後の上昇分がほぼ帳消しになった。ドイツの10年物国債も昨年7月に付けた過去最低を50ベーシスポイント(bp)程度上回っているが、この1年間は30─40bpの小幅な値動きに終始した。