[東京 21日 ロイター] - 日銀が21日公表した4月26、27日の金融政策決定会合の議事要旨によると、長期国債の買い入れ額について、金融市場の状況に応じて「ある程度の幅を持って変動する」ことを政策委員が確認した。1人の委員は、早期に買い入れをさらに減額しないと、来年にかけて買い入れの持続性が確保できないと主張している。

会合では、金融政策運営について多くの委員が、物価2%目標の実現には「なお距離がある」とし、現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策のもとで「強力な金融緩和を推進していくことが適切」との認識を共有。

YCC政策によって「金融市場調節方針と整合的なイールドカーブが円滑に形成されている」との見方でも一致した。

長期国債の買い入れについては、長期金利を目標とするゼロ%程度に誘導するために行われており、「買い入れ額は、金融市場の状況に応じて、ある程度の幅をもって変動する」ことをあらためて確認。その運営について「問題は生じていないとの認識で一致した」という。

もっとも、ある委員は今後の国債市場において「需給ひっ迫傾向が進みやすい」とし、「現時点で国債買い入れペースをさらに縮小しないと、来年にかけて、国債買い入れの持続性・安定性が確保できない」と主張。別の委員も、「減額できるときに減額し、先行きのリスクの顕現に備えつつ、柔軟に運営していくことが適当」との見方を示した。

会合で議論された「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、経済成長率見通しが上方修正される一方、2017年度の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)見通しが小幅下方修正された。

労働需給の引き締まりに比べて、物価が緩慢な理由について何人かの委員が「人々の間にデフレマインドが根強く残っており、企業が価格引き上げに動きにくい」と指摘した。

先行きについては、多くの委員が「労働需給の引き締まりが一段と強まるもとで、賃金と物価への波及が進んでいく」との認識を示した。

展望リポートは、目標とする物価2%の到達時期を「2018年度頃」に据え置いたが、複数の委員が「見通し期間中には2%に達しない」と主張した。

(伊藤純夫 編集:田中志保)