6月22日、東芝フラッシュメモリー事業の買収スキームに日本の製造業が参加しなかった。写真は同社のチップ。都内で2008年1月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 22日 ロイター] - 政府主導で編成され、産業革新機構などが参加した東芝のフラッシュメモリー事業の買収スキームには、日本の製造業が参加せず、日本国内において半導体事業の経営力と投資能力が著しく低下している実態を浮き彫りにした。

 優先交渉先に選ばれた企業連合が、毎年3000億円規模を要するメモリー事業の投資負担に耐えられるかどうかも不透明だ。同事業の先行きには不安材料が山積している。

懸案残る苦肉の日米韓連合

 米原子力事業の巨額損失により債務超過に陥る見通しの東芝は、メモリー事業を分社化し、過半の株式を売却することで、財務立て直しに必要な2兆円規模の資金調達を狙った。

 しかし、「東芝メモリ」の新スポンサー探しは数ヵ月の迷走を続けた。事態が進展をみせたのは今月21日。東芝はようやく、政府系の産業革新機構と日本政策投資銀行、米投資ファンドのべインキャピタルで構成する買収連合を優先交渉先に選んだと発表した。

 関係者によると、同連合の提案は、2兆円に上る出資額のうち、8500億円は米投資ファンドのべインキャピタルが拠出するが、その約半分の4000億円は韓国半導体大手SKハイニックスがベインに融資をするという複雑な仕組みになっている。