6月26日、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)と長崎県を地盤とする十八銀行が、今年10月予定の統合を再延期する公算が大きくなっている。2015年11月撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 26日 ロイター] - ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)と長崎県を地盤とする十八銀行が、今年10月予定の統合を再延期する公算が大きくなっている。新たに誕生する銀行の長崎県内での貸出シェアが約7割となることを公正取引委員会が懸念しているためだ。

 審査が長期化して統合はいったん先延ばしになっていたが、シェア引き下げのための明確な解決策がいまだに示せず、承認を得る時期が見通せていないもようだ。

再延期の是非、7月に決断

 新銀行は、長崎市に本店を置く十八銀行と長崎県佐世保市に本店があるFFG傘下の親和銀行が合併して発足する計画。同県内の貸出シェアは約70%となる。

 FFGの広報担当者によると、同社の柴戸隆成社長は16日、記者団に10月の統合を目指すと述べる一方、統合を再び延期するかどうかの判断は「7月中ぐらいをデッドラインと考える必要がある」とした。

 しかし、関係者からは「情勢は非常に厳しい」との声が出ている。10月に統合するには、その前に公取委の承認だけでなく、株式交換比率の決定、臨時株主総会での承認などを経る必要があるからだ。

債権譲渡巡って食い違い

 公取委は、長崎県内に有力な競争相手がいなくなることを問題視している。

 FFGと十八銀は、長崎県での貸出シェアを引き下げるため、保有する債権を別の金融機関に譲渡することを検討している。ただ、足元では公取委と両社の認識の差が浮き彫りになりつつある。

 競争政策に詳しい法曹関係者によると、公取委は長崎に根を張った有力な競争相手が必要だと考えているという。

 このため、新銀行の貸出シェアの低下が一時的な現象で終わるのは望ましくなく、低下した状態が持続することが求められ、「譲渡された債権が短期間で回収され、(競争相手となる)金融機関が長崎を出て行ってしまっては、債権をいったん譲渡しても意味がない」(同関係者)と公取委はみているもようだ。