[東京 26日 ロイター] - 東芝<6502.T>が売却を進めている半導体メモリー事業の合弁相手である米ウエスタンデジタル<WDC.O>のスティーブ・ミリガンCEO(最高経営責任者)が東芝に書簡を送り、売却の優先交渉先となる陣営に韓国の半導体メーカー、SKハイニックス<000660.KS>が加わっていることに「きわめて深刻な懸念」を表明したことがわかった。

東芝は今月21日、産業革新機構が中心となり、米ファンドのべインキャピタルなどが加わる陣営を同事業売却の優先交渉先に選んだ。SKハイニックスは融資の提供者として参加するが、これについてミリガンCEOは、25日付の書簡で、「およそ信用できると思えない」と指摘。ハイニックスがいずれ同事業の経営権を握る懸念を「東芝が考慮したと思いたい」として、間接的な表現で東芝の決定に失望を表明した。

さらに、同CEOは「(東芝が交渉先に選んだ)連合には同意せず、交渉もしない」ことを明確にし、「同社が(WD側の)同意権やこれまでの問題提起への対応をせず、(28日の)株主総会前に同連合との合意を急ぐことは、過ちになるだろう」としている。

WDは同事業の売却が合弁契約に違反しているとして国際的な調停機関に売却差し止めの仲裁を求めているほか、仲裁判断が出るまでの措置として米カリフォルニア州の上級裁判所にも同様の訴えを起こしている。東芝が同事業の売却を進める上で、WDと和解し、法的な対抗措置を取り除けるかどうかが大きな壁になっている。

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