[リスボン 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、欧州における格差拡大は大きな不安定要因となっているとし、教育のほか、若年層の雇用対策を中心とした人的資源への投資を通して対応する必要があるとの見解を示した。

ユーロ圏では世界的な金融危機後、所得の格差が拡大。最近ではユーロ加盟19カ国の間で格差が広がっていることを示す統計も出ている。

ドラギ総裁はリスボンで行ったタウンホール形式での学生との会合で、不均衡は深刻な不安定要因となっているとし、「不均衡に対処する必要がある」と述べた。

統計によると、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなど危機で大きな痛手を被ったユーロ圏周辺国で所得格差が最も拡大。ドラギ総裁はユーロ加盟国間の格差の収斂が重要になるとし、不均衡解消に向け雇用創出が最善の対策となると指摘。これには教育、技能の発達と革新への投資拡大が必要になると述べた。

さらに、各国政府は所得と富の再分配の改善に向けた措置を検討する必要があるとの考えも示した。

ECBの超緩和的な金融政策については、低金利は雇用創出、成長押し上げに貢献し、借り手が恩恵を受ける状況につながると指摘、最終的には不均衡が緩和されると説明。早過ぎる時期に金融引き締めに転じれば景気後退、格差拡大を招くとし、時期尚早な政策引き締めに反対する姿勢を示した。