6月21日、米自動車業界が下降局面に向かうのではないかという懸念がウォール街でささやかれているが、米ゼネラルモーターズの国内工場で働く数千人の労働者は、すでに厳しい状況にさらされている。写真は1月にレイオフ(一時解雇)が行われたオハイオ州ローズタウンにあるGMの小型車工場。2011年撮影(2017年 ロイター/Aaron Josefczyk)

[ローズタウン(オハイオ州) 21日 ロイター] - 米自動車業界が下降局面に向かうのではないかという懸念がウォール街でささやかれているが、米ゼネラルモーターズ(GM)の国内工場で働く数千人の労働者は、すでに厳しい状況にさらされている。

 マット・ストレブさん(36歳)は、トランプ大統領の就任式が行われた1月20日にレイオフ(一時解雇)された1200人の労働者の1人だ。その日、GMはオハイオ州ローズタウンにある小型車工場の第3シフトを中止したのである。

 この工場で作っている唯一の車種、「シボレー・クルーズ」のセダン型は、米国の消費者がスポーツ多目的車(SUV)やピックアップトラックに引き寄せられるなかで、急激に販売台数を減らしていた。

 ストレブさんは別の職を探しているが、他企業は採用に消極的だ。GMから呼び戻されれば、辞めてしまうだろうと思っているからだ。 「それは理解している」とコミュニケーション論の学位を持つストレブさんは語る。「とはいえ、苛立たしい状況だ」

 ローズタウンや他の自動車工場におけるレイオフは、製造業を軸とする米中西部の経済にとって、そしてトランプ政権にとっても、広範な課題が存在することを示している。

 2010年から昨年まで続いた米自動車産業界の好景気は、製造業における雇用創出を力強く牽引してきた。このブームが縮小することによって、製造業中心の州でトランプ氏が大統領選で勝利を収める鍵となった米国の生産と雇用創出の展望が脅かされている。