クラウドには読み方があります。この読み方にそって声に出して読んでみたときに、「うんうん、たしかにその通り」としっくり来れば、そのクラウドはきちんと書けていると判断できます。

 ここでは、親が子どもに高等教育(たとえば大学)を授けるかどうかで悩んでいるケースを例に挙げましょう。

 図表2をご覧ください。2つの箱と、1つの矢印をセットにして、次のようにさまざまな視点から読んでいきます。

(1)Aをするためには、Bをする必要がある
「子どもが社会で活躍するためには、職業の選択肢を広げる必要がある」

(2)Bをするためには、Dをするべきだと思う
「職業の選択肢を広げるためには、高等教育を授けるべきだと思う」

(3)Aをするためには、Cをする必要がある
「子どもが社会で活躍するためには、社会経験を多く積む必要がある」

(4)Cをするためには、D'をするべきだと思う
「社会経験を多く積むためには、高等教育を授けないべきだと思う」

(5)Dをすることと、D'をすることは同時にはできない
「高等教育を授けることと、高等教育を授けないことは同時にはできない」

(6)Dをすると、Cをすることが難しい
「高等教育を授けると、社会経験を多く積むことが難しい」

(7)D'をすると、Bをすることが難しい
「高等教育を授けないと、職業の選択肢を広げることが難しい」

(8)Bをすることと、Cをすることを両立できれば最高だし、悩まなくてすむ
「職業の選択肢を広げることと、社会経験を多く積むことを両立できれば最高だし、悩まなくてすむ」

問題の解決策を見つける
2つの方法

 クラウドを読んでしっくり来たら、問題は半分解決したようなものです。

 ここから問題の解決策を見つける方法は2つあります。1つは、2つの〈要望の箱〉の縦の関係に着目する方法、もう1つは、〈行動の箱〉と〈要望の箱〉の斜めの関係に着目する方法です。

■〈要望の箱〉の縦の関係に着目する

 子どもに、2つの〈要望の箱〉に書かれた内容(BとC)をじっくり眺めてもらいます。そして、「Bをすることと、Cをすることを両立できるうまい方法はないかな?」と問いかけてみてください。先ほどの例だと、次のようになります。

「職業の選択肢を広げることと、社会経験を多く積むことを両立できるうまい方法はないかな?」

 問いかけの相手が低年齢の子どもの場合は、これだけでも大人が想像すらしなかった素晴らしいアイディアが出てくることが多いものです。しがらみに囚われない頭の柔らかさを持っているからです。