VR センス
VR センスは2分割に分けて移動させやすいようにもなっているという。そのため、ゲームセンター以外に飛行場やホテルなどにも置くことも可能だという

 コーエーテクモウェーブは、6月28日に「VR センス」の完成・新作ソフト発表会を行なった。VR センスは多機能3Dシート、香り機能、タッチ機能、風機能、温冷機能、ミスト機能を備えた五感を刺激するギミックを備えたVR筐体。

 発表会ではコーエーテクモホールディングス 代表取締役会長 襟川恵子氏が登壇。本発表会の直前にコーエーテクモホールディングス社長 襟川陽一氏がPlayStation Move(PS Move)でプレイした際、PS Moveを筐体にぶつけるといったことがあったため、操作デバイスをコントローラーに変更したなどの裏話を語った。

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コーエーテクモホールディングス 代表取締役会長 襟川恵子氏

 筐体の解説は、プロジェクトマネージャー藤井久徳氏が登壇して行なった。本筐体はシルバーとパールブルーの2色展開で、ひとつの筐体に3タイトルまで搭載し、ゲームセンターなどに展開するとのこと。たとえば、色によって女性向け、男性向けタイトルなどと分けてゲームセンターに置かれることが望ましいとしている。しかしながら、筐体には最大5タイトルまで搭載できるため、以降はソフトウェアのみを購入し、入れ替ていくこともできるという。価格は320万円(税別)としているが、期間限定でキャンペーン価格も用意するとのこと。

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藤井氏によると本機のロケーションテストは8月に行われる予定とのこと
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2月に本筐体を初お披露目した際は、シルバー1色のみだったが、新たにパールブルーを追加

待望のDEAD OR ALIVE XTREMEシリーズのVR化も発表!

 対応ソフトに関しては、メインプランナーの南達尊氏から説明が行なわれた。2月の時点では、「ホラー SENSE ~だるまさんがころんだ~」、「ジーワン ジョッキー SENSE」に加え、真・三國無双のVR版が仮タイトルとして紹介されていたが、真・三國無双は「超 真・三國無双」という正式タイトルにより展開。

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コーエーテクモウェーブの南達尊氏

 加えて、当初襟川氏に品がないと却下されながらも、周囲から“最もウケる”という提案が多かったため、考えを改めたとするDEAD OR ALIVE XTREME(DOAX)シリーズのVRタイトル「DEAD OR ALIVE XTREME SENSE」、同社が得意とする戦国時代を舞台とした「超 戦国コースター」が新たに追加された。

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「DEAD OR ALIVE XTREME SENSE」は、現状「かすみ」の姿を眺めるだけだが、香り機能により彼女の匂いも感じられるという気になるセリフも。また、完成版では、同シリーズに登場する女の子たちと一緒に遊び、満足させるとご褒美がもらえるとか。一体どんなご褒美が待っているのか、非常に気になるところだ
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ジェットコースターは、顔に吹き付ける風、多彩なシートの稼働により、VR センスに最適だという。加えて、「超 戦国コースター」は、ただ戦国時代の中をジェットコースターで巡るだけでは面白くないということで、野戦の中や、砲撃が行きかう中を進んでいくといった体験を考えているとのこと
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五感を刺激する要素が加わったことで2月の時点よりも、より怖くなったという「ホラー SENSE ~だるまさんがころんだ~」。頭に虫が落ちる、足下をネズミが押し寄せるといったホラー的な演出が随所に盛り込まれ、ただ視るだけよりも、すごく怖く感じる仕様になるという
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「ジーワン ジョッキー SENSE」では、中山競馬場と東京競馬場を実際の競走馬に乗って走ることができる。雨の競馬場を走行することもでき、その際はミスト機能により臨場感のある体験を得られるようだ。2月の時点では操作できず、ただ鞭を振るだけだったが、今回からは実際に馬を操作することが可能。しかし、相当1着になるのは難しいという
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本シリーズのナンバリングタイトルを超える意気込みで開発をしているという「超 真・三國無双」。VRならではの臨場感を突き詰めるシステムに、吊り橋からの急降下といった、これまでにないアクションも加えるそうだ

 この他にも、他社IPのビッグタイトルや、“あの”女性向けIPのVRタイトルも予定しているという。“あの”ともったいぶるあたり、同社の人気女性IPファンには気になるところだろう。また、質疑応答時に襟川氏は、VR センスを他社にも技術開示、技術指導も行ない、アミューズメント施設でのVRを盛り立てていきたいという意向も示した。

 さらに、こうしたVR センス用のタイトルは、今後PlayStation VR(PS VR)用にリリースも予定しているという。襟川氏は、PS VR版をユーザーにプレイしてもらってから、いろんなギミックを備えたVR センスでも遊んでみたいという相乗効果を狙っていきたいと語った。PS VRで同社のIPを使ったVRコンテンツが続々登場する期待感もあるので、今のうちに購入しておくのも吉かもしれない。

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本発表会のラストには、コーエーテクモウェーブ 代表取締役社長 阪口一芳氏が登壇し、締めの挨拶を行なった。阪口氏は、VR センスで何度もプレイして頂けるコンテンツを提供していきたいと語った

五感への刺激は新鮮な驚き

 VR センスは6月28日より東京ビックサイトにて行なわれている「コンテンツ東京 2017」内で最先端のVR・AR技術が一堂に会する「VR・ARワールド」にて出展されている。そこで、実際に出展されていた製品も体験してきた。

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コーエーテクモウェーブのブースは、次々と人が立ち止まるほどの大盛況だった

 発表会でPS Moveは安全性のため使わないとのことだったが、現状は調整が間に合っていないため操作できるタイトルに関してはPS Moveでの体験となった。まずは、紳士諸君が最も気にするであろう「DEAD OR ALIVE XTREME SENSE」を体験。

 冒頭は「かすみ」がブランコに乗っているシーン。こちらは、すでに販売されている「DEAD OR ALIVE Xtreme3」のVRモードでの視聴と同じだが、目の前をかすみが横切るごとに弱風が頬を掠めていった。これは軽いジャブ、お次はシャワーシーン。やや見上げる角度の視点で、シャワーから落ちる水をも眺める形になるのだが、この際にVR センスのミスト機能がさく裂。

 実際に目にしていないため、どう水を散布させられているのかわからなかったが、顔の辺りに軽く冷たい水を感じることで、海の家で浴びる冷たいシャワーを確かに想起させられた。今までいろんなVR体験をしてきたが、五感に訴えるものは、風もしくは振動、シートの稼働くらいがほとんどだが、霧状の水を受けたのは初めてのことだったので、VR映像を見ながらの感覚に少し驚きを覚えた。

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筐体の中はこんな感じ。左右のわずかな出っ張りの穴からミストが、最上部から香り、その下の大きなツインファンから風が送られる。ちなみに、足下にも送風機があるとのこと。PS Moveの前にある2つの穴からは、PS VRのトラッキングに使用するPlayStation Cameraのレンズが覗いていた

 今回は発表会で言われていたように、視聴するだけだったが、VR センスは基本シートベルトを締め座って体験するため、彼女たちと“一緒に遊ぶ”、“ご褒美”が一体どう体験できるのかが非常に気になった。

「超 戦国コースター」では、シートがいろんな角度に稼働。すでに稼働中のVR施設のなかでは、同じようにシートが稼働する絶叫マシン系のコンテンツもあるが、マシンを囲う筐体全体がVR センスは1.016(W)×2.075(D)×1.788(H)メートルという省スペースで実現できているところは割とスゴイのではないだろうか。

 また、シートの稼働と風により浮遊感、疾走感を得られる。さらに、現状のバージョンでは最後に城に突っ込んで終わるのだが、この際炎に包まれ、顔から胸にかけてわずかに熱を感じた。また、少し焦げた匂いもしたような……。

「超 真・三國無双」も同様で、敵として登場する董卓の砲弾が当たると炎が前面を覆い、わずかに熱を感じた。こうした五感への刺激が、視聴するだけだったときよりも、臨場感のある体験として楽しめるのは、VR センスならではだ。

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PS Moveで操作中。「超 真・三國無双」では、PS Moveを振ることで剣を振り敵を斬るため、白熱するとちょっと大きめに振り回したくなる。確かに、発表会で話にあったように筐体にぶつかってしまう人もいるかもしれない、

「ジーワン ジョッキー SENSE」にもチャレンジ。雨の中のレース場だったので、ミスト機能が大活躍。さらに、映像の馬の動きとシートの動きが連動。実際の馬には乗ったことはないが、本物の馬に乗ったかの気分でレースが楽しめた。ちなみに、走らせた馬は、かのディープインパクトである。しかし、前をふさがれたのを交わすタイミングがわからず1着にはなれなかった。これは、馬好きにはやりごたえがありそうだ。

 VR センスは、可能な限り常時オペレーターなしの運用を目指してもいる。筐体の前面にある小型モニター(PS VRを被ったあとは、PS VR内の映像により誘導)とヘッドホンからの音声ガイダンスにより、初めての人でも体験が可能にするシステムを導入する予定だという。また、2月に時点では、筐体に実装されていなかった荷物置き場も、筐体前面の右下に備わっていた。現状の状態は、まだ仮の段階で今後ロックするか、開閉を知らせるセンサーを導入するなどの検討を行なうとのこと。

VR センス
筐体の中に荷物を入れる引き出しが備わっていた

 また、今回の筐体には備わっていなかったが、課金方法はコインシステムを採用するとのこと。電子マネーの対応に関しては、アミューズメント施設を運営する各社で、各々相応のシステムを持っているところが多いため、同社が最初から搭載させておくといったことはしない予定なので、各導入店舗次第になるだろうとのこと。

 アミューズメント施設やネットカフェでのVR体験は、これまでPC用、スマホ用による体験がほとんど。PC用のハイエンドな体験は、自分の足で歩いたりと、自宅では味わえない体験を得られる。しかしながら、VR センスは限られたスペースで、五感を刺激するギミックを備えた筐体と、同社、他社の豊富なIPコンテンツにより、そうしたハイエンドなPC用のVR体験にも引けを取らない、自宅では味わえない体験を提供する筐体として期待できる。稼働時期はまだ先になりそうだが、今後も注目していきたい。

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