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週刊・上杉隆

オバマ大統領の求心力を支えるスピーチライターの存在感

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第62回】 2009年1月22日
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 バラク・オバマ大統領が正式に誕生した。1月20日、ワシントンでは大統領就任式が開かれ、首都には全米から200万人とも言われる聴衆が詰め掛けた。

 就任式に参加した、おそらく唯一の日本の政治家、松沢成文・神奈川県知事に現場の様子を聞いた。

 「私は、オバマ大統領から30メートルくらいの場所にいました。その場所から振り返れば、約5キロ先のワシントン・モニュメントの方まで、聴衆がぎっしり埋まっていました。たった一人の政治家のために、これだけの人間が集まる凄さが米国にはあります。しかも、北朝鮮や中国などのように、政府が集めたわけでもない。全米中から、この歴史的瞬間に立ち会おうと自主的にやってきた人ばかりです」

 さぞ、想像を絶する光景だろう。200万人といえば、栃木県、群馬県、福島県などの各県の総人口に相当する。その人数が一箇所に集まり、ひとりの男のスピーチに耳を傾けたのだ。

 冬のワシントンの寒さは厳しい。就任式当日の気温は氷点下8度。招待客の松沢知事ですら、その中で6時間も待たされたという。一般の聴衆はおそらくもっと長い時間、寒さに耐えていたのだろう。

 だが、それでも、米国の新たな歴史を刻もうとする政治家の言葉を直接聞きたい、そういった気持ちで多くの米国民がワシントンを目指した。それがきのう(1月20日)のオバマ大統領の就任演説だったのだ。

オバマが信頼する
若きスピーチライター

 とはいえ、11月のシカゴでの「勝利宣言」のような興奮はなかった。だが、今回のスピーチも、総じて評判は悪くないようだ。ニューヨークタイムズやWSJの論説でも、「グリーン・ニューディール政策」や「イラク撤退」など具体的な政策を盛り込んだことが好意的に扱われていた。

 当然のことだが、そのスピーチは、オバマ大統領ひとりによって作られたものではない。

 今回の演説もシカゴでの「勝利宣言」と同様、スピーチライターたちによって草稿されたものである。スピーチライターたち、と複数であるのは、通常米国では、大統領職には何人ものスピーチライターが付くことが多いからだ。オバマチームの責任ライターは、ジョン・ファブロー。27歳の若者で、剃髪にジーンズ、そして“ブラックベリー”を駆使する典型的な今どきの若者だ。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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