釜石で1泊した後は、隣町の大槌町を訪れてみる。ここも町のほとんどが流された地区だ。釜石から45号線を北上して大槌トンネルを抜けると右手に「マスト」という大きなショッピングモールが現れる(現在は休業中)。このマストの先の交差点を右に入ると大槌町の中心部で、ほとんど何もない光景が広がる。

 大槌町からは、釜石に戻り283号線を遠野、花巻方面に向かい、釜石自動車道・花巻空港ICから東北道に入る。または、45号線をそのまま北上し、宮古市に入る。

 宮古市は、津波の高さが史上最大の40.5メートルに達した場所だ。40メートルの津波とはどのようなものか? その威力と恐怖を想像するためにも行く価値はあるだろう。

8月11日には、花火大会と
キャンドルナイトイベントも

 大きな被害にあった町は、もちろんこれだけではないが、被災地に行ったことのない人は、まずは上記の町を見てほしい。8月は休みを取りやすい人も多いだろうし、震災の記憶を風化させないためにも、この夏は東北を訪れてほしいと思う。

 どうせ行くなら祭りや花火大会などのイベントがある時に行きたいという人も多いだろう。残念ながら、被災地で行われる大きなイベントはそう多くはない。

 その中でお勧めが8月11日に開催される「LIGHT UP NIPPON」だ。本来、花火が持っている「追悼」と「復興」の意味を込めて、東北の太平洋沿岸各地で開催される花火大会である。開催場所は岩手県宮古市、山田町、大槌町、釜石市、大船渡市、宮城県気仙沼市、多賀城市、福島県南相馬市、会津美里町、いわき市の10箇所。それぞれ19時スタート予定だ。(雨天決行、荒天順延)。詳細は「LIGHT UP NIPPON」のウェブサイトにて。

 同日同時刻、釜石ではキャンドル・ナイトのイベントも開催される。以前に当連載でも紹介したウギャル・プロジェクトが企画したもの。約300名の釜石の若い女性に浴衣を提供し着つけを行ない、イベントに参加してもらうという浴衣プロジェクトも同時実施。場所は釜石市の青葉通りあたり。ホテルサンルート釜石を目標に行けば会場が見つかるはずだ。

 実際に被災地を訪れてみると見えてくることもたくさんある。被災した住民を高台に移住させるなどという計画も、いかに机上の空論かが分かるだろう。過疎化、高齢化が進む港町の経済を活性化させるこの難しさも実感できるだろう。

 しかし、その一方で三陸の海岸線の美しさも分かるし、このような町を活かすことの重要性も見えてくる。そして、東北復興は日本再興につながることも分かってくる。全ての人に被災地を見てほしい。筆者がそう願う理由である。