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先進デザイン企業のアドビが
デザインの力をさらに強くするわけ

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第433回】 2017年7月5日
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アドビ(Adobe)のデザイン担当バイス・プレジデントであるジェイミー・マイロルド(Jamie Myrold)氏

 テクノロジーにおけるデザインの役割は、ますます重要なものになっている。

 スクリーン上の製品の見栄えだけではなく、わかりやすさ、使いやすさ、保存や共有の仕方の自然さ、モバイルでの簡便さなど、あらゆるところにその企業のデザイン力がはっきりと反映されるようになっているからだ。

 高いデザイン性が求められる背景には、ユーザー側のレベルが上がってきたことも挙げられるだろう。今やユーザーはコンシューマー向け、ビジネス向けのいろいろなアプリケーションを使いこなしていて、少しでも使い勝手の悪いものには容赦がないのだ。

 では、そうしたデザイン力を発揮するために、企業内では何が起こっているのだろうか。テクノロジーとデザインの関係では最も先端的な位置にある企業の一つ、アドビ(Adobe)のデザイン担当バイス・プレジデントであるジェイミー・マイロルド(Jamie Myrold)氏に、企業内のデザイナーがどのような役割を担っているのかを聞いた。副社長レベルの重役にデザイナーを配置すること自体、他の企業にはないアドビのデザイン戦略を思わせるものだ。

アドビのユーザーは
デザイナーからビジネスピープルに変わった

 アドビには、現在デザイナーが250人いる。デザイナーは、サンホセ本社だけでなく、ユタ、シアトル、ニューヨーク、ドイツ、インドなどに散らばり、マイロルド氏は、チームとのミーティングのために出張やビデオ会議が多い。

 デザイナーの仕事は多岐にわたり、同社のインデザイン、イラストレーターをはじめとする数々の製品のビジュアルやエクスペリエンスのデザイン、アイコンのデザイン、デジタル・マーケティングのデザイン、リサーチ、デザイン・オペレーションなどがある。また、デザインに一貫性を持たせるための社内用のデザイン言語を開発することに加え、社内エンジニアがモデュール的に利用できるようなデザインのためのコードを開発することも仕事の一部である。

 アドビ製品のユーザーはこれまでデザイナーが主流だった。だが、デザインという要素が企業活動のいろいろな部署でも重要になるにしたがって、マーケティング部署などが自らデザインツールを利用する例は増えている。その意味で、アドビのデザイナーは、デザイン以外のプロフェッショナルにも直感的にわかる使い勝手を提供することが求められている。

 こうした具体的な作業に加え、もっと大きな視点から捉えると、デザイナーが企業内で重要な役割を果たすには、いくつかのポイントがあると、マイロルド氏は言う。そのひとつは「デザイン思考」をリードすることだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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