[ワシントン 7日 ロイター] - 米労働省が公表した6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが22万2000人と、5月の15万2000人から加速、市場予想(17万9000人)を上回った。

賃金の伸びはさえなかったが、労働時間が伸びて雇用市場の底堅さが示され、連邦準備理事会(FRB)が年内3度目の利上げに踏み切り、保有資産の縮小計画を9月に公表する可能性もある。

4・5月分は、前回発表から4万7000人上方修正された。6月の伸びは今年に入ってから2番目の大きさだった。

失業率は4.4%と、5月の4.3%から上昇した。求職者が増えたためで、労働市場に信頼感が持たれている兆しがみられた。FRBが直近に示した、今年の予想中央値付近の水準だ。

平均週間労働時間は34.5時間と、5月の34.4時間から伸びた。

一方、賃金の伸びはなお低迷している。時間当たり賃金の伸びは前月比で0.2%と、5月の0.1%から加速したものの、予想の0.3%にとどかなかった。前年比は2.5%で、2.4%から加速した。

キャピタル・エコノミクス(トロント)の首席米エコノミスト、ポール・アシュワース氏は「失業率がすでに異例の低さ」と指摘。「賃金やコアインフレの(上昇)ペースが加速していないが、FRBは利上げを進めるだろう」と語った。

IHSマークイットの首席エコノミスト、ナリマン・ベフラベシュ氏は「労働市場が引き続き堅調であることは、FRBは9月にバランスシート縮小に着手し、12月に追加利上げを実施する軌道に乗っていることを示している」と指摘。

またTSロンバードの首席米国エコノミスト、スティーブン・ブリッツ氏は賃金について、「賃金は前年の業績に基づいて決定されるが、2016年は経済成長も企業業績も低調だったため、今年は賃金が上昇することはない」と指摘。そのうえで、「一部の産業では賃金上昇が見られているが、平均を押し上げるには十分ではない」と述べた。

このほかJPモルガンのエコノミスト、マイケル・フェローリ氏は今回の雇用統計について「米経済は第2・四半期を勢いを持って終えたと言える。第3・四半期に急速に減速するとの懸念は払しょくされた」としている。

6月の雇用増加幅は2016年の月平均、18万6000人を上回り、景気が第2・四半期に勢いを取り戻したとの見方が強まった。

労働市場が引き締まる一方、需給の緩みは残る。

縁辺労働者や正社員を希望しながらパートタイムで就業している人を加えた、より広義のU6失業率は8.6%と、5月の8.4%から上昇した。

労働参加率は0.1%ポイント上昇して62.8%となった。

雇用の伸びは広範に及んだ。製造部門は雇用者数が1000人増加。ただ自動車部門では1300人の減少となった。販売の減速と在庫の積み上がりを受け生産が抑制されたことが背景。減少は3カ月連続となる。

建設は1万6000人増、ヘルスケアは5万9100人増、専門職・事業サービス部門は3万5000人増だった。将来の雇用の先行指標となる人材派遣業は1万3400人、外食産業は2万9300人、それぞれ増加した。

小売りは8100人、政府は3万5000人増えた。

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