[東京 11日 ロイター] - 日銀が11日に発表した6月のマネーストック統計によると、指標となるM3の月中平均残高は1301兆5000億円となり、前年比で3.3%増加した。伸び率は前月の同3.2%増から小幅拡大した。マイナス金利政策の導入以降に進行した流動性の高い預金へのシフトの巻き戻し基調が続いている。

M3の内訳を見ると、定期預金などの準通貨が同1.4%減少となり、4カ月連続でマイナス幅が縮小した。一方、普通預金などの預金通貨は同8.1%増と前月から横ばい。それでもピークだった1月の同10.4%増から伸び率は鈍化傾向にあり、2016年1月のマイナス金利政策導入決定で進行した流動性の高い預金へのシフトの巻き戻し基調が続いている。

日銀は昨年9月、イールドカーブの過度なフラット化を抑制することを狙いに「イールドカーブ・コントロール(YCC)政策」を導入しており、長めの金利の低下に歯止めがかかっていることが背景とみられる。

準通貨のマイナス幅縮小と現金通貨の伸び拡大(同4.6%増)が、M3の押し上げに寄与した。

幅広い金融資産を含めた広義流動性は同3.1%増となり、16年2月(同3.3%増)以来の高い伸びとなった。金銭の信託が同3.0%増に、円安の進行もあって外債が同7.0%増とそれぞれ伸び率を高めたことなどが背景。一方、投資信託は同0.1%減と13年2月以来の減少に転じた。

M3からゆうちょ銀行などを除いたM2は同3.9%増となり、前月の同3.8%増から伸びが小幅拡大した。

(伊藤純夫)

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