「結婚できないかもしれない」という不安を煽りがちな「婚活ブーム」の果てか、はたまた「アンチエイジング」技術の進化がもたらした結果か――。「20代男性の約3割は結婚相手が10歳年上でも構わない」というアンケート結果を、インターネット調査会社のマクロミル(東京都港区)が発表した。

 アンケートは『~20代男女に聞く~“年の差婚”に関する調査』によるもの。調査期間は8月1日~2日で、20代の男女を対象にインターネットで実施。男女それぞれ200人ずつから回答を得た。

95%の男性が「年上も結婚対象」
年上の異性に期待することとは?

 調査によれば、「年上は結婚対象ではない」と答えた男性はわずか5%、女性は0%で、ほとんどの人が年上の異性に否定的ではないという結果になった。さらに、何歳年上までなら結婚対象内かという質問に対して、男性の回答は「3歳年上まで」=24%、「5歳年上まで」=38%、「10歳年上まで」=27%。「15歳年上まで」「20~30歳年上まで」と答えた人はそれぞれ1%と急激に少なくなったが、約4割が5歳年上でもOK、約3割が10歳年上でもOKという結果は、結婚対象の年齢に対して寛容な傾向にあると言えるだろう。

 女性の場合は、「5歳年上まで」=32%、「10歳年上まで」=36.5%、「15歳年上まで」=12.5%。「何歳上でも可」という人も8.5%いた。

20代男性の約3割が「結婚相手が10歳年上でもOK」<br />晩婚化・非婚化以上に興味深い若者の奔放な結婚観

 また、男女それぞれに、「年上の異性と付き合う場合に相手に期待すること」を複数回答で聞いたところ、男性はトップから順に、「落ち着いた雰囲気がある」(60.5%)、「人の気持ちをくんでくれる(言わなくても分かってくれる)」(53.7%)、「一緒にいると成長できる」(52.6%)。女性の場合は、「包容力がある」(81.4%)、「経済力がある」(69.8%)、「落ち着いた雰囲気がある」(63.8%)の順に。大きな差が出たのは、「包容力がある」(男性=51.1%、女性=81.4%)、「経済力がある」(男性=17.4%、女性=69.8%)だった。

 最近、年の差婚をした有名人といえば、45歳年下の女性と再婚した加藤茶(68)、22歳年下の女性と再々婚した堺正章(65)、女性が年上のカップルでは、小雪(34)と松山ケンイチ(26)が挙げられる。有名人と一般人では事情が異なる部分もあるだろうが、「期待すること」の理由は有名人カップルにも当てはまりそうだ。

男性の2割、女性の1割が
「結婚したくない」という現実

 また、「何歳で結婚したいか」を聞いたところ、女性で最も多かったのが「20代後半」(43.5%)、次いで「30代前半」(20%)。男性は、「30代前半」(30.5%)、「20代後半」(29.0%)と、男女ともに、20代後半から30代前半にかけて回答が集中する結果となった。ひと昔前と比べて、「結婚適齢期」の高年齢化がはっきりと表れた結果となったが、女性の場合はまだ「30歳が1つの壁(それより前に結婚したい)」と考える人が多いようだ。

 気になるのは、「できるだけ早くしたい」と答えた人が男性=13%、女性=15.5%だったのに対し、「結婚したくない」と答えた人も男性=19.5%、女性=11%と一定数存在すること。男性の場合は約2割、女性は約1割が「結婚したくない」と回答している。

「気の合う相手がいれば10歳上でも結婚するが、気の合う相手が見つからなければ一生結婚しなくてもいい」。こんな自由奔放な結婚観、親世代からはどう映るのだろうか。

(プレスラボ 小川たまか)