イメージを実現させることができる金融機関を選ぼう

 このステップが終わって、ようやく自分に適した金融機関はどこなのかを考えるステップに移ります。先ほどの例の場合、イメージを実現するには、高いリターンが期待できる新興国株式や中小型株式などの投資信託がラインナップに入っているのか、お任せしたい人の場合、バランス型投資信託のラインナップが充実しているか、ターゲット・イヤー・ファンドが入っているのかといった視点から金融機関を絞り込んでいきます(新興国株式、中小型株式、ターゲット・イヤー・ファンドなどがラインナップにない金融機関もあります)。

 自分のイメージを実現できる金融機関を絞ったところで、最後にコストを考慮することになります。候補となる金融機関が複数あれば、その中からコストが低い金融機関を選ぶのは合理的です。ただし、コストが低くても投資教育関連のツールがわかりにくい、Webが使いにくい、コールセンターの対応が悪いなどの場合もありますので注意が必要です。

 以上、iDeCoで運用を始めるまでの意思決定プロセスについてお話ししましたが、大事な点は、金融機関選びから入るのではなく、まずは自分がどのような運用をすべきなのかを考えることが最初のステップになるという点です。コストはもちろん大事です。でも、自分の望む資産形成ができなければコストが低くてもまったく意味がありません。サービスが悪くて後々後悔することもあるかもしれません。ついついコストで選びがちな金融機関ですが、まずは冷静に自己実現のサポートをしてくれる金融機関はどこか、老後まで長期間パートナーとして信頼できる金融機関はどこか、という点も忘れずに考慮することが必要なのです。

今回の川柳
イメージを 掴めばわかる 始め方

(アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長 後藤順一郎)

※本記事中の発言は筆者の個人的な見解であり、筆者が所属するアライアンス・バーンスタイン株式会社の見解ではありません。