筆者は、20代の新米記者時代から日本オートキャンプ協会を取材し、自らも長くオートキャンプを実践してきた。日本のクルマ社会とクルマ文化からオートキャンプを考察すると、アウトドアレジャーのベースとも言うべきオートキャンプは景気動向を反映するとともに、SNS(ソーシャルネットワークサービス)などの影響が加わり、新たな芽吹きを示してきたことがうかがえる。

 しかし、日本におけるオートキャンプが本当に定着したのかというと疑問符をつけざるを得ない。

4年連続増加しても
ピーク時の半分ほど

 日本オートキャンプ協会によると、年別に見たオートキャンプ参加人口のピークは1996年の1580万人。その後下降線をたどり、リーマンショック時の705万人を底に720万人前後で推移、ここに来て4年連続の増加で2016年の830万人まで増えてきたが、ピーク時に比べまだ半減に近いのが実態だ。

 クルマ社会の歴史が古い欧米では、キャンピングトレーラーやキャラバンによる長期休暇活用のオートキャンプが定着している。

 一方、日本のオートキャンプは、当初「マイカーを使ったレジャーとしてのキャンプ」であった。日本の高度成長期(1965年~)に連動するマイカーの普及や道路の整備で、クルマによる移動が容易となり、週休二日制の実施などでレジャーを楽しむ自由時間が増え始めた。そんな時代のなかで、欧米スタイルのオートキャンプを日本国内で実践するケースが見られるようになってきたのが、70年代からである。

 69年に創設された日本オートキャンプ協会は、翌70年に日本で最初のキャンピングカーショー「第1回キャンピングカー&ユーズドカーショウ」を、東京信濃町にある明治神宮絵画館前広場で開催した。同年、日本オートキャンプ協会は、国際オートキャンプ組織であるFICC(国際キャンピング&キャラバニング・オートキャラバニング連盟)加盟が正式承認された。