原子力の再編は
まだ時間がかかる

──原子力を一社で担っていくことについて、どう考えていますか。

 今、日本では原子力については逆風です。原子力が動いていなくても電気は足りているし、日本の経済も動いている。でも、年に数兆円ものお金がLNG(液化天然ガス)などの燃料を買うために、外国に流れています。でも、それはなかなか国民には見えないことです。それに、そのお金をまだ日本は払うことができる。でも、いずれ行き詰まります。今の日本の資産を食いつぶしていくことになりますから、何代か先の人たちは、相当苦労すると思います。

 だからこそ、原子力はやっぱり必要です。こういうことを、私たちはしっかりと国民の皆さんに説明していかなくてはなりません。これは大部分が政府の仕事ですけど、私たちも一部を担っていきたい。

 そこで、原発を一社でやるということですが、まあ、再編というのはそう簡単ではありません。自然と事業者が再編に動くような状況になるまで、待たなければなりません。

 でもそれはすぐにはならない。火力発電と燃料調達をやるジェラという会社がありますが、あれは中部電力と東京電力が火力発電の部分で成長していきたいという、前向きな発想が両社にあったから、再編できたんです。

 調達したエネルギーをガス会社に売ったり、東南アジアの企業に売ったり、そういうことをしていくためには、一緒になって扱うボリュームを大きくする必要がある、だから一緒になろうと。

 原子力はまだそういう発想にはなっていません。将来はわかりませんけど。