佳食漫遊!ニッポンの郷土料理
【第4回】 2011年8月17日 橋本裕之

鶏のもも焼き―本場宮崎の味!豪快な火と煙で仕上げるワイルドな絶品

 さらに、汁が茶碗に氷と一緒に供される。この氷をゆっくり溶かして、キンキンに冷えた状態のものを、薬味をのせた温かいご飯に全部かける。これで完成だ。

 これを冷たさと温かさの温度差がなくならないうちに、口内に一気に流しこむ。

現地のものとはちょっと違って、ゴマやピーナッツなどの香ばしさが強く、この店のオリジナルの要素がつまっている。

「ズザザザザーッ!」

冷たい汁とあったかご飯の温度のギャップを口の中で感じて、それがまた旨さを引き立てる。ただ、冷たい味噌汁をかけただけのご飯のようなイメージはまったくない。

夏のシメには、たまらない料理だ。ゴマやピーナッツの味の濃さもあり、満腹感を一層満たされた。

 最後に触れておきたい。宮崎南部といえば、東日本大震災の影に隠れてしまった形となってしまったが、歴史上、幾度と噴火を繰り返してきた霧島の新燃岳が、今年の1月に噴火して以来、ずっと活動を続けており(平成23年8月現在、噴火警戒レベル3が継続中)、農業や林業をはじめ、人々の生活に深刻な影響を与え続けている。一刻も早く静まってほしいものである。

取材協力:
九州料理 たもいやんせ 新宿店
東京都新宿区西新宿7-10-12 KKDビル1F
電話:03-6908-9044
営業時間:11:30~14:00、18:00~24:00
定休日:日曜日
http://tamoiyanse.com

 

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橋本裕之

飲食店から蔵元訪問など、豊富な食べ飲み歩きの経験から、出版やWEBなどで、食と酒をテーマにした編集やライティングに関わる。過去の執筆に『dancyu』(プレジデント社)、『本格焼酎ぐびなび』(誠Style)など。SSI認定焼酎アドバイザー。ティーコンシェルジュ2級。


佳食漫遊!ニッポンの郷土料理

土地々々の風土に磨かれ、伝え継がれてきた日本の郷土料理を、料理の歴史や地域の慣習などを交えて紹介。その素晴らしさ、味わい深さを再確認していただければ幸いです。

「佳食漫遊!ニッポンの郷土料理」

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