[東京 21日 ロイター] - 生命保険協会の橋本雅博会長(住友生命保険社長)は21日の会見で、日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れについて、「(株式市場の)流動性や価格形成機能が低下するなど心配な面もある」との見方を示し、「効果、副作用の両面に配慮していただきたい」と注文を付けた。

日銀は昨年7月、金融緩和策の強化として、ETFの年間買い入れ額を6兆円に倍増した。市場では、株価の下支え要因として評価する声がある一方、日銀が巨額のETF購入を通じ、多くの上場企業の実質的な大株主となっていることなどへの懸念がある。

日銀の黒田東彦総裁は20日の金融政策決定会合後の記者会見で、ETFの買い入れについて「副作用を生んでいるとは思わない」、「企業のコーポレートガバナンスを阻害してはいない」との見方を示していた。

日銀は今回の決定会合で、従来は18年度としていた2%の物価目標達成時期を19年度に先送りした。 

橋本会長は「2%という目標自体が完全に達成されるかは難しい面もある」としたうえで、「ある程度物価が上昇してきたら、10年金利の目標引き上げなどが金融政策の選択肢として出てきてもよいのでは」と述べ、2%という数字にこだわらず、金融緩和縮小の検討を促した。

(浦中 大我)