[ヨンイン(韓国) 24日 ロイター] - 韓国サムスン電子<005930.KS>は今後5年間で半導体受託生産(ファウンドリー)の市場シェアを3倍に拡大する──。同社副社長で、5月に新設されたファウンドリー事業部の責任者を務めるE.S. Jung氏が24日、ロイターのインタビューでこうした方針を明らかにした。

Jung氏は、5年以内にファウンドリー市場におけるシェアを25%まで高め、大手企業に加えて中小の顧客を取り込んで成長を目指していくと表明。「われわれは市場の強力な2番手になりたい」と語った。

サムスン電子は過去最高益を計上する見通しで、今年の売上高はメモリー市況の好調を背景に米インテル<INTC.O>を抜いて、半導体メーカーとしては世界最大になるとの見方が大勢だ。ただファウンドリーの分野では、調査会社IHSによるとシェアは7.9%にとどまり、首位で50.6%を確保する台湾積体電路製造(TSMC)<2330.TW>に大きく水を開けられているほか、米グローバル・ファウンドリーズの9.6%や、台湾の聯華電子(UMC)<2303.TW>の8.1%にも及ばない。

Jung氏は、ファウンドリー事業の収入や投資に関する目標にコメントしなかったが、ファウンドリーとメモリーの両事業は6兆ウォンを投じてファソンに建設する次世代半導体生産ラインを共有すると説明した。

サムスンが明らかにしていないファウンドリー事業の収入について、アナリストは昨年が5兆3000億ウォンだったと試算。大信証券は今年はさらに10%かそれ以上増加すると予想している。顧客にはクアルコム<QCOM.O>やエヌビディア<NVDA.O>などが名を連ねる。

それでもTSMCに追い付くには相当な努力が必要になる。アナリストによると、サムスンは2015年にアップル<AAPL.O>との取引をTSMCに奪われ、16年と17年はTSMCがアップルのモバイルプロセッサを100%請け負っている。

これに関してJung氏は具体的な顧客名には触れずに「顧客側を魅了するだけの技術が必要になる。そうした先進技術なしでは、ライバルから顧客を奪回するのは難しいだろう」と述べた。

その上でサムスンは、EUV(極端紫外線)リソグラフィと呼ばれる最新生産技術を用いた半導体をライバルに先駆けて生産することに自信がある、と付け加えた。