[シドニー 26日 ロイター] - 豪準備銀行(RBA)のロウ総裁は26日、インフレはまだ見通しに達しておらず、政策金利を過去最低水準に維持することに「非常に満足している」と述べた。

また、労働市場の最近の上向き傾向を歓迎する一方、賃金の伸び悩みと、高水準の家計債務を踏まえると、政策金利はより長期的に低位に維持されるとの認識を示した。

総裁はシドニーで開かれた昼食会で「現在の政策は雇用を創出しており、非常に満足している」と語った。

この日発表された第2・四半期の豪消費者物価指数(CPI)統計では、中銀の重視するコアインフレ率が中銀の目標(2─3%)を6四半期連続で下回った。

こうした低調な数字にロウ総裁のコメントを併せ考えると、カナダ中銀の利上げ後に高まった国内での利上げ観測が大きく後退する可能性もある。

コムセックの主任エコノミスト、クレイグ・ジェームズ氏は「上下いずれかへの金利の変更を正当化する決定的要因はない」と指摘した。

一方、6月の豪雇用統計は4カ月連続で改善。フルタイムの就業者が大幅に増え、失業率は5.6%だった。

その他の統計も豪経済が総じて堅調であることを示唆している。

ただ賃金の伸びは1.9%とかつてない低さ。より長時間の労働を希望する人の割合を示す不完全就業率は過去最高に近い水準で、インフレ率が中銀目標の2─3%に届かない要因となっている。

総裁は「われわれは労働市場がかなりの雇用を創出し、失業率の上昇が抑制されていることで忍耐強くなれている」と述べた。

豪中銀は、インフレ圧力が弱く、家計の債務比率が過去最高にあることを理由に、政策金利を過去最低の1.50%に据え置いている。

総裁は「中銀が家計のバランスシートを注視していることは周知の事実だ。家計の債務水準は高く、異例に遅い賃金の伸びを上回る水準で拡大している」と指摘。

さらに、インフレ目標達成に注力する姿勢を強調し、「経済の持続可能な成長を支援し、最も公共の利益となるかたちでこれを推進する」と述べた。

国内での利上げ観測については、「金融緩和の時のように、一部で刺激策が解除されても他の中銀に足並みをそろえて動く必要はない」と主張した。

*内容を追加します。