[東京 26日 ロイター] - 政府系ファンド、産業革新機構の志賀俊之会長は26日、東芝の半導体メモリー事業の買収交渉について、革新機構などの「日米韓連合」としての妥協案を東芝側に提案したことを明らかにした。妥協案の中身については「交渉事なので明らかにできない」としている。志賀氏は「あとは東芝に決めていただくこと」と述べ、同社の反応を待つ姿勢を示した。

東芝は6月21日、フラッシュメモリー子会社「東芝メモリ」の売却で、革新機構、日本政策投資銀行、米投資ファンドのべインキャピタルに韓国半導体大手SKハイニックスを加えた日米韓連合を優先交渉先に選定。東芝は当初6月中の最終合意を目指していたが、いまだ最終合意に至っていない。

革新機構が重要事項を協議する「産業革新委員会」の終了後、志賀会長が記者団の取材に応じた。

志賀氏は、最終契約に向けて「東芝と折り合いがつかなかった部分について、歩み寄りを考慮したことを委員に説明した」と述べた。

東芝は、メモリー事業の合弁パートナーである米ウエスタンデジタル(WD)との間で事業売却を巡って法廷闘争に突入。最終合意に向けてWDとの係争をどう扱うかについては「説明できない」(志賀氏)としている。

SKハイニックスは、東芝メモリへの将来的な議決権保持につながる転換社債を通じて資金拠出するスキームを検討、SKハイニックスによる議決権確保を否定する東芝側の説明との食い違いも浮き彫りになっている。

志賀氏は記者団に対し、SKハイニックスには議決権は生じないとの認識を示した。

(浜田健太郎)