[26日 ロイター] - <為替> 終盤はドルがほぼ全面安の展開となり、対円で111円台前半に下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)声明の内容がハト派的と受け止められ、ドルが売られた。

ドル/円<JPY=>はFOMC声明発表後に下げに転じ、終盤は0.6%安の111.21円。ユーロ/ドル<EUR=>は一時1.1739ドルと2015年1月15日以来の高値を付けた。終盤のドル/スイスフラン<CHF=>は0.1%安の0.9514フラン。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは93.396と、16年6月23日以来の安値に沈んだ。

米連邦準備理事会(FRB)は26日まで開催したFOMCで金利を据え置くとともに、会合後に公表した声明でバランスシートの縮小に「比較的早期に」着手する考えを示した。

金利据え置きは予想通りだったが、バランスシート縮小の開始時期に関する言い回しは前回FOMC声明の「年内」から手直しされた。

クレディ・アグリコルの外為ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「当社の見立てでは、(バランスシート縮小の開始時期についての)『比較的早期に』という表現は9月という予想に合致するが、9月開始についてもっと強い文言かはっきりした言い回しが期待されているようだった。こうした見方は当社の予想とは異なる。しかし『比較的早期に』という文言で解釈にいくらか幅が生まれそうだ」と述べた。

<債券> 国債利回りは低下。米FOMC声明は、バランスシートの縮小に「比較的早期に」着手するとし、インフレ率に関してはややハト派的な見方を示した。

インフレ率を巡っては、総合および基調インフレ率はいずれも低下しており、物価動向を「注視する」と指摘した。

BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏は、声明は「非常にバランスが取れている」と指摘する。「インフレの弱さを認めた点はハト派的である一方、比較的早期にバランスシートの縮小を開始する構えを示し、中銀の引き締め路線に備えるよう引き続き市場に促した」と述べる。

アナリストや市場関係者の間では、FRBが次回9月の会合でバランスシート縮小開始を発表するとの見方が支配的となっている。

CMEグループのフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物は現在、12月利上げの確率を50%織り込む水準で、声明公表前の52%から後退した。

終盤の取引で、米10年債<US10YT=RR>は11/32高。利回りは2.33%から2.29%に低下した。

米財務省が実施した340億ドルの5年債入札は堅調な需要を集め、外国中銀など間接入札者の落札比率が7カ月ぶりの高水準となった。27日には280億ドルの7年債入札が行われる。

1カ月物短期証券(Tビル)<US1MT=RR>利回りは1%の節目を上抜けた。1%を上回る水準で取引を終えれば、米リーマン・ブラザーズの経営破綻前後に利回りが総じて跳ね上がっていた時期以来となる。

3カ月物Tビル<US3MT=RR>も1.14%と、高止まりしている。前日には2008年10月以来の水準となる1.20%に上昇していた。

背景には、議会が連邦債務上限の引き上げで合意に至らず、返済が滞るとの懸念がある。

<株式> ダウ工業株30種、S&P総合500種、ナスダック総合の主要3指数がいずれも終値として過去最高を更新した。米FRBが政策金利を据え置いた一方、航空機のボーイングや通信のAT&Tが発表した好決算が追い風となった。

FRBは26日まで開催したFOMCで予想通り政策金利を据え置くとともに、「比較的早期に」バランスシートの縮小に着手する考えを示した。

リバティービュー・キャピタル・マネジメントのリック・メクラー社長は「FRBの決定自体は予想に沿った内容で、市場に実質的な影響はなかった」と指摘。「だが広い意味では、金融政策を慎重に進めるFRBの姿勢が相場の急落を阻止する役割を果たしていると思う」と述べた。

前日に四半期決算を発表したAT&T<T.N>が5.0%値上がりして通信セクターをけん引。S&P総合500種の主要セクターでは、電気通信サービス株指数<.SPLRCL>の上昇率が最大となった。

ボーイング<BA.N>は四半期の利益とキャッシュフローが市場予想を上回ったことが好感されて9.9%急伸。ダウ工業株30種とS&P総合500種を押し上げた。

一方、金利上昇局面で買われる傾向のある金融株は軟調。S&P金融株指数<.SPSY>は0.6%低下した。

自動車のフォード・モーター<F.N>と医療保険のアンセム<ANTM.N>は、いずれも四半期決算の発表を受けて値下がりした。

<金先物> 金塊先物相場は、米FRBによる金融政策決定を午後に控える中、利益確定の売りや持ち高調整の売りなどが出て、3日続落した。中心限月8月物の清算値は前日比2.70ドル(0.22%)安の1オンス=1249.40ドルとなった。この日も利益確定の売りや持ち高調整の売りが出やすかった。また、世界的な株高などを背景に投資家のリスク選好意欲が回復する中、安全資産とされる金は前日に引き続き売り圧力がかかった。

ただ、FOMC声明の発表を午後に控えて様子見ムードも強かったため、値動きは小幅だった。清算値確定後に発表されたFOMC声明では、このところ弱さが見られる物価動向に対して警戒感が示され、追加利上げ観測が後退したことから、金利を生まない資産である金には追い風となり、相場はプラス圏に再浮上した。金塊現物相場は午後1時47分現在、0.785ドル安の1251.175ドル。

<米原油先物> 3営業日続伸。米国内外の供給過剰懸念が和らぐ中、需給均衡への期待から買いが入った。米国産標準油種WTI9月物の清算値は前日比0.86ドル(1.80%)高の1バレル=48.75ドルと、中心限月としては5月30日以来約2カ月ぶりの高値水準となった。10月物の清算値は0.83ドル高の48.85ドル。

前日夕方に米石油協会(API)が発表した在庫週報で、原油在庫が1020万バレル減と市場予想(260万バレル減=ロイター調べ)を大きく上回る取り崩しとなったことから、朝方にかけては48ドル台前半で強含みに推移していた。また、午前に発表された米エネルギー情報局(EIA)週報でも、原油在庫が720万バレル減と大幅な取り崩しを記録。石油製品についてもガソリンが100万バレル減、ディスティレート(留出油)が190万バレル減と在庫の圧縮が明らかとなり、相場は一時48.87ドルまで上値を拡大した。

この高値を付けた後はもみ合いとなる場面もあったものの、相場は堅調を維持。石油輸出国機構(OPEC)加盟国のベネズエラで政情不安が広がっていることや、OPEC主導の協調減産が免除されているナイジェリアが自主的に増産を制限する意向と報じられたことも買い意欲を支えた。

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