7月26日、EU各国政府の借り入れで中心的な役割を果たしている銀行、いわゆるプライマリーディーラーは、英国のEU離脱後も取引を続けたいならば、一部の事業をロンドンからEU内へ移転せざるを得なくなる可能性がある。ロンドンの新金融街で2014年11月撮影(2017年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 26日 ロイター] - 欧州連合(EU)各国政府の借り入れで中心的な役割を果たしている銀行、いわゆるプライマリーディーラーは、英国のEU離脱(ブレグジット)後も取引を続けたいならば、一部の事業をロンドンからEU内へ移転せざるを得なくなる可能性がある。事情に詳しい3人の銀行幹部が明らかにした。

 EU各国の借り入れの大半は、ロンドンを拠点とする投資銀行が手掛けている。しかし、ブレグジット後にこれまで利用してきた「単一パスポート制度(1加盟国で事業認可を得るとEU全域でサービス提供できる権利)」を喪失しかねない。

 3人の話では、EU当局はプライマリーディーラーがブレグジット後にEU内で事業の相当部分を展開することを義務付けるルールを課すことを検討中。いずれも欧州政府債販売事業に携わり、これまで何度も各国政府と対話をしてきたこの3人によると、EU当局が考えているのは米国と同じルールだ。米国では、国債を取り扱うプライマリーディーラーは必ず国内に事業拠点を持つことを定めている。

 ロンドンからの移転が必要な具体的な事業の規模を論じるのは時期尚早とはいえ、発行事業すべてに加えて、国債販売・割り当てやマーケットメークなど関連サービスが対象に含まれてもおかしくない、と3人は説明した。

 EU欧州委員会はコメントを拒否し、ドイツ、フランス、イタリアの財務省も回答しないか、コメントを避けた。

 欧州の銀行監督権限を持つ欧州中央銀行(ECB)は、プライマリーディーラーを巡る問題の動きを注視している。

 ユーロ圏国債関連取引のシェアが大きいのはバークレイズ、ゴールドマン・サックス、HSBC、JPモルガンなど。ノムラやモルガン・スタンレーも積極的に関与している。