7月28日、外為市場では、一部投資家による通貨オプション戦略上の「誤算」が、ユーロの一段高を支援したと指摘されている。欧州中央銀行(ECB)による「出口」戦略への思惑台頭で予想レンジが突破され、売り持ちオプションを大量に抱えた一部の参加者が、ヘッジの必要からユーロ買いを強めたとみられる。写真はブリュッセルで2011年11月撮影(2017年 ロイター/Francois Lenoir)

[東京 28日 ロイター] - 外為市場では、一部投資家による通貨オプション戦略上の「誤算」が、ユーロの一段高を支援したと指摘されている。欧州中央銀行(ECB)による「出口」戦略への思惑台頭で予想レンジが突破され、売り持ちオプションを大量に抱えた一部の参加者が、ヘッジの必要からユーロ買いを強めたとみられる。ただ、ファンダメンタルズに基づかない買いも紛れ込んでいることから、目先のユーロ上昇の持続力に慎重な見方も出ている。

ネガティブガンマの読みに狂い

「ユーロがこれほど短期間で上昇するとの見方は、年初にはほとんどなかった。投資戦略に狂いが生じた投資家も少なからずいる」と、国内金融機関のディーラーは指摘する。

 ユーロ/ドルは2015年以降、1.05─1.15ドルをコアレンジとして推移。今年もフランス大統領選などユーロ売り要因になりやすい政治イベントがあり、2年半にわたるこのレンジを上方向に突破するのは難しいとの見方が多かった。

 短期筋だけでなく、ファンドなど中長期の投資家の中にも、レンジの上限でもあった心理的節目1.1500ドルや、2016年5月高値1.1616ドル、2015年8月高値1.1715ドルを「安全圏」と見込んで、通貨オプションの「ネガティブガンマ」となるストライクプライス(権利行使価格)を設定する動きが観測された。