さて、ランキング1位は2年連続で灘(兵庫県)となった。以下の顔ぶれは昨年と同じ。いずれも中高一貫の男子校である。灘と筑波大学附属駒場(東京都)は西と東の横綱だが、灘は、本誌に掲載の「医学部合格ランキング」でも2位(昨年は1位)。一方、筑駒は合格力ランキングで前回の2位から4位に順位を下げたとはいえ、超難関大学に絞れば逆に2位から1位にアップしている。両校とも押しも押されぬ横綱相撲ぶりである。

 ちなみに、5位の東京藝術大学音楽学部附属音楽(東京)は、一般的な進学校としては馴染みが薄いが、実は昨年も5位。基本的に1学年約40人の生徒が全員、東京藝術大学を受け、9割ほどが合格する。留年しての再受験者もいる。一般の進学校の中に入ると異質な存在に感じられるが、東京藝大への合格は、努力だけでなく才能にも大きく左右されるという点で、東大・京大よりもハードルが高いともいえる。価値ある5位だろう。

 大学合格実績で中高一貫校が強みを持つのは周知の通りだが、東西の有力中高一貫校を比べると、東高西低の傾向がはっきりする。

 これは首都圏では、無理をして国立大に行かなくても、私立の早慶あるいはMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)で十分と考える高校生が多いからだ。首都圏は私立大の層の厚さに比べて、国公立は薄い。どうしても国公立を目指すなら、地方の大学も視野に入れることになるが、少子化の昨今は、親が子どもを手元に置きたがるという事情もある。

 こうしたことから、東京の男子私立御三家筆頭で東大合格者数では全国トップの開成でも合格力ランキングでは25位、神奈川県の男子私立校トップの聖光学院は28位、東大合格者78人と躍進中の渋谷教育学園幕張(千葉県)は62位に甘んじている。対して、私立大の層が薄い関西圏は、中高一貫校でも国公立志向が根強い。

札幌南、愛知・旭丘など
公立高校も大健闘

 6位以下で、公立高校の躍進が目につく。6位の札幌南(北海道)は北海道大に112人のほか、東大・京大にも33人の合格者を輩出、昨年の10位から順位を上げた。

 7位の旭丘は愛知県尾張学区のトップ校で、東大・京大の合格者数は77人。愛知の学校としては珍しく地元を離れる生徒が多く、名古屋大の合格者数では明和や岡崎など地元公立勢の後塵を拝して7位となっている。

 この他、8位姫路西(兵庫)、12位四日市(三重県)、13位長田(兵庫)、20位膳所(滋賀県)の公立各校が昨年からジャンプアップして上位に食い込んだ。三重では四日市と津が公立校の双璧だが、近年では四日市が合格実績でリードしている。長田と膳所は京大、大阪大への合格者を増やすなど地力をつけている。とくに膳所は、京大合格者数で洛南(京都)に次いで2位、阪大合格者数でも4位と大健闘。