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 ファーウェイのスマートフォンと言えば、「HUAWEI P10」に代表されるライカカメラを搭載したハイエンドモデルが人気です。最近では、ノートPC「MateBook」を出していますが、これも質感を高めたプレミアムな製品ですね。

 一方、低価格モデルとして「lite」の名前を付けた「HUAWEI P10 lite」や、サブブランドの「honor」(オナー)シリーズも根強い人気をもっています。中でも、このhonorシリーズは海外で絶好調な売れ行きを示しています。

ECサイト生まれのhonorブランドが、いまではPシリーズにも負けない勢い

 honorは元々、オンライン販売向けのサブブランドとして2013年に誕生。1万円程度の低価格機を中心に展開していました。

 しかし、いまではファーウェイの上位モデルにも並ぶハイエンド品もラインナップには加わっています。最新モデルの「honor 9」はP10とほぼ変わらぬデュアルカメラを搭載。鏡面仕上げの背面など、P10とは別の高級感も漂わせています。

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最新モデルの「honor 9」にはライカの名前は無いが、デュアルカメラの画素数は同じ

 ファーウェイの地元・中国にはhonorの名前を掲げた販売店も登場。また、honorを専門に扱う代理店もあるなど、HUAWEIブランドとは別の販売チャンネルも着々と増えています。

 そもそも、ファーウェイは中国では「Vmall」というファーウェイ製品のオンラインストアを開設しており、いまではPシリーズもhonorシリーズも同列で販売されています。

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honor専門店も中国には登場。honorモデルだけを販売している

 フラグシップとなるhonor 9は6月18日に中国で発売になったのを皮切りに、6月27日からはイギリス、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス、ロシアなどヨーロッパ各国で販売を開始。

 販売後1ヵ月で、100万台を売り上げそうです。販売価格は中国でP10が3788元(約6万2900円)、honor 9が2999元(約4万9800円)。honor 9はP10と背面仕上げも異なり、P10の下位モデルとして2製品をうまくつくり分けています。

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ビューティーモードやアニメーション写真の機能もある

 さて、honorシリーズの最新のラインアップを見ると、低価格機よりもミドルレンジ以上のモデルにフォーカスしていることがわかります。

 安い端末でユーザー数を増やすことをやめ、いまはhonor、あるいはPシリーズ、Mateシリーズのファーウェイブランド製品のファンを増やす戦略に切り替えているわけです。

 この戦略の正当性は、低価格モデルばかりに注力したメーカー、たとえばシャオミが業績を悪化したことを見れば明らか。

 ユーザーロイヤリティーを高めるためには、低価格機だけではなく魅力あるミッドレンジやハイエンド機をそろえることが必要です。

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honorの現行全ラインアップ。これ以外にも旧モデルも市場には流通している

 honorは、現在10モデルが販売されています。それ以外にも、ECサイトなどでは前モデルも流通中。20機種弱が市場で購入可能です。価格を見ると下は1000元を切る799元(約1万3200円)から、上は3499元(約6万1400円)まで。

 手軽に買える1000元前後のモデルが4機種、ちょっと手を出せば買えそうな2000元越えのモデルが4機種。そして、がんばれば買えそうな製品が2機種。このがんばれば買えそうなhonor 9は、P10に手が届かない消費者でも購入できる価格に設定しているところが絶妙です。

 そして、honorの最上位モデルは角を取ったデュアルエッジデザインのプレミアム機として「honor Magic」が存在するのです。

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honorの中のプレミアムモデル「Magic」

honorシリーズはスマホだけじゃない!
タブレットもMediaPadシリーズとつくり分け

 ところで、honorブランドの製品はスマートフォンだけではありません。アクセサリーは以前からいくつか販売されていましたが、いまやほかの端末も投入されています。

 たとえば、タブレット。日本でもファーウェイのタブレット「MediaPad」シリーズは比較的低価格で人気ですが、中国ではSIMフリーの低価格タブレットとして、honorブランドの製品も販売されているのです。

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honorのタブレット

 その中のひとつ「honor Tablet 2」は、Snapdragon 425、メモリー3GB+ストレージ32GB(LTEモデル)、メモリー2GB+ストレージ16GB(Wi-Fiモデル)の2モデルを用意。それぞれ最大128GBのmicroSDXCカードに対応。8型800×1280ドットディスプレー、背面500万画素、正面200万画素カメラを搭載。本体サイズ211.07×124.65×7.95mm、約350gです。

 ディスプレー解像度を720×1280ドットに落とした「honor Tablet 2 Play」もあります。これらに対してファーウェイブランドの「MeidaPad M2」は、ほぼ同じ画面サイズで解像度は1080×1920ドット。それぞれ価格を並べると、以下のようにうまいバランスです。

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MediaPadの下位モデルとして低価格帯をカバー。しかし、ボディーは金属製

スマートウォッチやゲーマー向けルーターもhonorブランドで登場
「honor」のPCの登場にも期待したい!

 そして、ウェアラブルのスマートウォッチもhonorの製品があります。その名も「honor Watch」はアクティビティートラッカーとして使える腕時計。

 AndroidとiOS端末との連携が可能です。スマートフォン側からの通知は、着信のみとなりますが、honor Watchは運動量や睡眠状態を記録。また、5気圧防水で水泳時も利用可能。SWOLF(スウォオルフ)と呼ぶ、水泳の運動状態も記録できます。

 ディスプレーは、低消費電力なメモリー液晶で208×208ドット。満充電時間は1.5時間と短く、1度の充電で6日間の連続利用、または30日間の待受け利用が可能です。価格は699元(約1万1600円)、手軽に買えますね。

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防水対応アクティビティートラッカーのhonor Watch

 これ以外にはホームルーターなども出していますが、その中でも特徴的な製品がこの「honor router proゲーム版」。PCゲームユーザーをターゲットにした本体デザインです。

 また、SNSの「WeChat」や「QQ」を手がけるテンセントのゲームプラットフォーム「TGP」に対応し、対応ゲームは通常のルーターより10%のネットアクセスの高速化がはかられるとのこと。価格は358元(約5800円)。

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PCゲーマー向けのルーターもhonorブランドで販売

 honorのウェブの製品紹介を見ると、まさにゲームユーザー向けの製品であることがわかります。

 そういえば、最近ファーウェイはノートPCにも力を入れていますよね。そんなあたりから勝手に推測すると、もしかすると数年後にはhonorブランドのゲーミングPCが登場する、なんてこともありうるかもしれません。ちょっと楽しみです。

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PCゲーマーのためのルーターだが、honorからゲームPCが出るなんてこともあるかも

 honorのブランドカラーは明るいブルーですが、その色のUSBケーブルや、色調を合わせたピンク色のセルフィースティックなども販売しています。

 スマートフォンだけではなく、タブレットや周辺機器、アクセサリーなど、さまざまな製品展開をしているhonor。アクセサリーあたりはぜひ日本でも展開してほしいものです。

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明るいブルーとピンクのhonorのアクセサリー。女性にも受けそう