7月27日、米連邦準備理事会(FRB)は物価低迷によって早期追加利上げを阻まれるだろうとアナリストは騒いでいる。写真はワシントンのFRB本部。2016年10月撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は物価低迷によって早期追加利上げを阻まれるだろうとアナリストは騒いでいる。しかし、金融市場ではバラ色の光景が広がっており、FRBは結局年内の追加利上げが可能になるかもしれない。

 株式市場ではダウ工業株30種平均、S&P総合500種、ナスダック総合指数の主要指数がこの数週間で何度も過去最高値を更新。ドルは主要通貨で構成されるバスケットに対して年初来で8%強と、2002年以来の速いペースで下落した。一方、10年物米国債利回りは今年に入ってわずかに低下し、FRBが今回の金融引き締め局面で最初に利上げした2015年12月とほぼ変わらない水準にある。

 モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジム・キャロン氏は「FRBは今年に入って2度利上げしたが、金融環境は緩和的なままだ」とみる。

 事実、金融環境はかつてないほど緩和している。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの債券指数データによると、15年12月の米利上げ以降、22%近かった最低格付けの米企業の社債利回りは10.6%まで下がった。過去20年間平均の14.7%を大きく下回る水準だ。

 また、セントルイス地区連銀が算出している金融市場のストレス度合を示す指数も約3年ぶりの低水準を付け、過去最低に近い。

 FRBが量的緩和縮小の意向を示したり利上げを実施しても、低コストの資金へのアクセスには何の支障も生じていないようだ。

 つまり、インフレ率がFRBの目標とする2%を下回り続けていても、追加利上げ余地は十分あるということだ。