[東京 31日 ロイター] - 三菱重工業<7011.T>は31日、南アフリカの火力発電所事業における損失負担に関する日立製作所<6501.T>への請求を巡り、同日付で日立を被申立人として約7743億円(約908億・南アフリカランド)の支払い義務の履行を求める仲裁申し立てを行ったと発表した。

両社による協議で解決に至らず、日本商事仲裁協会に仲裁を申し立てた。

請求額については、今年1月末時点で約7634億円(897億ランド)だったが、今回の仲裁申し立てではプロジェクトの進捗に伴う確定額と為替変動などを織り込んだ。

三菱重の仲裁申し立てに対して日立は、仲裁機関から「通知を受けていないため、申し立て内容を確認していない」とした上で、「協議による解決に向け、今後も真摯に対応していく」とコメントした。

日本商事仲裁協会は、裁判所を介さず商取引上の紛争を解決する仲裁機関。今後は仲裁人として弁護士などが審理し、話し合いによる和解や法的拘束力のある判断などが下される。

三菱重と日立は2014年2月に火力発電事業を統合、出資比率が三菱重65%、日立35%の「三菱日立パワーシステムズ(MHPS)」を設立した。統合前の07年に日立が受注した南アフリカでのプロジェクトで工期が遅れ、建設費用が膨らみ、MHPSがプロジェクトを引き継いだ。

日立はMHPS設立後に発生した損失は出資比率に応じて双方が負担すべきと主張。これに対し、三菱重は当初の受注条件に問題があり、設立時点で損失が発生していたとして日立に負担を求めていた。設立時から協議を続けてきたが、両社の見解は対立したままだった。

三菱重は「この仲裁申し立ては仲裁手続きを開始するものであり、業績予想への影響はない」としている。

*内容を追加しました。

(白木真紀)