[ニューヨーク 31日 ロイター] - 31日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して約2年半ぶりの安値に下落、円に対しては1カ月半ぶりの低水準となった。ホワイトハウスのスカラムチ広報部長の解任により米政治の先行き不透明感が強まったことや、月末のポートフォリオ調整を背景にドルが売られた。

スカラムチ氏が解任されたとの報道を受け、ユーロ/ドル<EUR=>は0.8%上昇。ユーロ圏の消費者物価指数(CPI)発表後も、欧州中央銀行(ECB)がタカ派姿勢を強めるとの観測は変わらず、ユーロを下支えした。

終盤のドル/円<JPY=>は110.22円。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は2016年5月上旬以来の低水準となる92.786。

米議会は米医療保険制度改革(オバマケア)を廃止する法案を可決できず、ホワイトハウスでは報道官の辞任や大統領首席補佐官の更迭など波乱が相次ぎ、政権運営は混迷を深めている。

トランプ大統領が税制改革を含め経済成長を促進する政策を実行するとの見通しには疑念が強まっており、ドルを圧迫している。ドル指数は7月に月間で約2.9%低下し、2016年3月以降で最大の下げとなった。

米国の低インフレを巡る懸念が米連邦準備理事会(FRB)がハト派姿勢を強めるとの見方につながっていることも、ドル売りの材料になっている。

オアンダ(トロント)のシニア通貨アナリスト、アルフォンソ・エスパルザ氏は「スカラムチ氏が解任されたとの報道は、米政権の信頼性に対する新たな打撃となった」と述べた。

一方、BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)で外国為替戦略のグローバルヘッドを務めるグレッグ・アンダーソン氏は「欧州経済は堅調に推移しており、その結果、金融政策は中期的に景気動向に沿って調節されると予想すべきだ」と語った。

月間では、ユーロ/ドルは3.6%上昇して2016年3月以降で最大の上げを記録、ドル/円は1.9%下落して過去6カ月で最大の下げとなった。

*内容を追加しました。

ドル/円 NY終値 110.25/110.26

始値 110.55

高値 110.64

安値 110.22

ユーロ/ドル NY終値 1.1840/1.1844

始値 1.1730

高値 1.1845

安値 1.1724