正田連載
メイン端末は少しイイモノを揃えたいが、キャリア仕様はキャリア専用アプリが満載だ

 前々回予告した通り、7月にお得な通信事業者に乗り換えるつもりで準備していた筆者。ところが「auピタットプラン」「auフラットプラン」の登場で大混乱に陥った。

 au端末の特価提供の変動やMNP番号の有効期限の関係で、とうとう7月はMNPできなかった。そこで、途中経過として筆者も検討したお得なプランを紹介したい。

7月にMNPを逃した理由は「auピタットプラン/フラットプラン」

 まず、7月のMNPを逃した経緯を紹介したい。そもそも加入していた「OCN モバイル ONE」は月の途中で解約しても日割にならないのと、中旬以降に夏のキャンペーンなどが始まると予想していたので、7月前半は静観するつもりだった。

 ところが、7月10日にauが発表した「auピタットプラン」「auフラットプラン」。これで市場は大きく動いてしまった。

 実は当初、au端末を使うことを想定し、「IIJmio」のAプランを考えていた。音声通話の定額オプションの対象が10分間までの通話となったことなどが理由だ。

 端末についても、たとえば主要キャリアに供給している「Xperia」の場合、auのほうがAndroidの更新が遅いこともあるが、消せないキャリアサービスのアプリはau端末のほうが行儀がよく、消去できないながらも格安SIMで使う際の不都合は少ないと思われるからだ。

 端末は別の回線をMNPで新規加入し、安い金額で入手を目論んでいた。現在はauネットワークを使う格安SIMは、VoLTE契約ではau端末でもSIMロック解除しないと使えない。

 そのため、端末と回線はテスト用を兼ねてしばらく寝かし、SIMロック解除ができる時期になってからフル活用しようと考えていた。

 ところが、auの新プランのおかげで端末の特価提供状況は様変わりしてしまい、計画そのものが崩れてしまった。新プランの発表から数日は特価提供があったのだが、問題は格安SIMからのMNPということだ。

格安SIMからのMNP転出は時間がかかる

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OCN モバイル ONEはネットでMNP転出のための番号取得申し込みができる
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受付完了。3営業日程度と表示がでた。今回は2営業日目にSMSで番号が届いた

 格安SIMからのMNPで転出する場合、MNP番号の発行に時間がかかる。現在加入のOCN モバイル ONEの場合は申し込みから3営業日で、申し込んでも即発行というわけにはいかない。

 ネットで簡単に申し込みはできるのだが、ドコモ、au、ソフトバンクのようにその場で発行というわけにはいかず、自分の予定の都合もあって、auの好条件に乗り遅れてしまったのだ。

 そこで、メイン回線だけMNPしようとも思うが、auの新プランも気になりだし、調べているうちに時間が経ち、さらにauはどこの店でどういう条件で加入するのか、調べているうちに、MNP番号の有効期限を間違えて1日過ぎてしまったのだ。

 これがドコモ、au、ソフトバンクであれば、すぐにMNP番号を取り直すことも可能だが、OCN モバイル ONEはそうもいかない。

 MNP番号の有効期限が過ぎても数日たたないと申し込みすらできず、番号がもらえるまでにさらに時間がかかる。他の格安SIMもだいたい事情は同じで、申し込みから番号取得まで数日かかるところがほとんどだ。

 ということで、いろいろなことが重なり7月中のMNPには間に合わなかった。もし、これがネット申込で加入する別の格安SIMへの乗り換えであれば、申し込み時にMNP番号の有効期限まで規定の余裕が必要で、もっと日程が厳しかったに違いない。

「イオンモバイル」が好条件で加入しかける

 加入を検討したなかでは、加入一歩手前まで行ったものがある、それはドコモのネットワークを使う「イオンモバイル」だ。

 IIJmioと原則同じリモートホストで接続され、提供するサービスの仕様も似ている。違うものは容量や料金で、若干IIJmioよりも安い。

 さらに、9月4日までは加入時の費用が1円ということと、料金が3ヵ月半額というキャンペーンを実施している。

 もともと安い格安SIMで、加入時に3240円~3500円かかるのが1円だったり、3ヵ月間にわたり割引されたりするのは大きい。

 音声通話についても、10分まで無料の「イオンでんわ10分かけ放題」がスタートしたのはメリット。さらにMNP転出でなければ短期間で解約しても解約料はなし。MNP転出にしても手数料が高くなるのは契約から180日間、転出料5000円プラスで済むことも次の乗り換えがしやすくなる。

加入から1年間安いQTnetの「QTモバイル」

 イオンモバイルやIIJmioのほか、料金面で興味を持ったところがある。今年のはじめに開始したQTnetの「QTモバイル」だ。九州の電力系通信会社のサービスだが、全国で申し込みできる。注目した点は料金だ。

 ドコモ回線とau回線の両方が選択でき、ドコモ回線ならば音声通話付き、月間データ通信量が3GBなら利用開始から12ヵ月間は990円と、8月31日までの加入者はキャンペーン料金となる。

 13ヵ月目以降は通常料金となるが、それでも他よりも若干安めの料金。2年契約でもなく解約違約金なし。MNP転出の場合は加入から12ヵ月目まで転出料が通常より高いだけだ。

 問題は音声通話で、850円の「5分かけ放題」オプションはその名のとおり5分間までであり、5分を超えた通話料が15円/30秒とほかのサービスよりも割高だ。

 5分間以上の音声通話の発信はしないと割り切ればよいが、自分の場合はある程度の通話発信があるので、ここで高額になってしまう恐れがある。

 加入時の料金についても加入パックの特価提供などはなく、3240円がかかってしまうので、せっかく1年間安いという旨味が半減してしまう。

 また、実際の品質もまだ筆者は体験したことのないため、未知数。ネット内の情報ではサービスの上位提供者となるMVNEの名前も取り沙汰されているが、MVNEが直接提供するサービスと同等の品質とも限らないので、こればかりは一度試してみないといけないと思っている。

加入パッケージが1000円以下の「LINEモバイル」

 もうひとつ検討したのは、加入パックである「エントリーパッケージ」の販売を開始したLINEモバイル。筆者のこれまでの使用経験から、ほかの格安SIMよりも実効速度が速めな点が何よりの利点。

 最近のトピックとして、エントリーパッケージが現在、990円程度で売られるようになり、それまでよりも2250円ほど加入時の負担が減る。

 それに加え、「10分電話かけ放題オプション」がスタートし、音声通話をする場合でも費用負担が少なくなった。

 LINEなので通話もLINEで済ましてしまえ、という意見もあるが、大人である以上、通常の電話番号でかけなければならないこともある。また、LINE利用時の年齢認証にも唯一対応する格安SIMである点もLINEモバイルを選ぶ理由のひとつになる。

 ただ、残念なことにLINEモバイルは、NTTコミュニケーションズをバックボーンに使ったと思われる格安SIMからのMNP転入を受け付けていない。

 OCN モバイル ONEはもちろん、「NifMo」などからのMNP転入も受け付けていない。これには門前払いを食らったかたちだ。

auの新プランも悪くないが、問題は端末価格

 格安SIMだけでなく、auの新プランも悪くない。前述の通り、メインをこれにしようと考えてしまったほど。ただし、前回の試算では、20GBといった「auフラットプラン」でないとお得感はあまりない「auピタットプラン」では、月間1GBに抑えられるような使い方でなければ、ほとんど安くならないからだ。

 また、auに直接加入するとなると期待されるのが回線契約と同時に端末が格安に購入できること。

 しかし、販売店の情報を整理すると「auピタットプラン」「auフラットプラン」が使える機種に特価提供は皆無。これでは、「auピタットプラン」「auフラットプラン」自体のお得さ以外に旨味はないことになる。8月になってからもauの特価はなりを潜めている。

 また、両プラン加入時に端末購入すると申し込める「アップグレードプログラムEX」も、auで長期利用が見込まれる人に2年後にお得になる可能性があるが、auで長期利用をしなければ、お得さはない。

8月になっちゃったのでそろそろ決めたい!

 auの状況により、今、MNPするメリットがあまりなくなってしまったが、月間3GB利用した場合の料金や、夕方の速度などを考えれば、少しは改善するところに乗り換えたい希望はある。

 8月になったばかりで、今月の特価などがまだない状況だが、とりあえず適当なところで見切りをつけて、どこかにMNPしようと思っている。