法整備だけでは意味がない
残るのはオヤジ化女子かお茶汲み女子

「しかし法整備や政府を挙げた取り組みも進んでいるのだから、活躍する女性が今後は増えるのではないか」。そう考える読者もいるだろうと思いますが、残念ながら、そうはならないと私は考えています。

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 確かに、様々の近代的合理的法律は、綿々と続く因習を変えるために、制定されました。しかし、現実に起きていることを見ていると、オヤジたちの醸し出す強烈な空気が法律を圧倒し、内部抗争にエネルギーを取られることがなくなった分だけ、増殖しているように感じられます。

 この空気に窒息せずに生き延びたほんの一部の女性は残っていますが、彼女たちには、オヤジ化するか、もしくはオヤジに従順な「お茶くみ女子」とでも言うべき存在になるか、という悪辣な二者択一の圧力が掛かっているように私は感じます。

 オヤジ化した女子や、お茶くみ女子は、政治家にも多く見受けられます。自民党は、ひときわ強烈なオヤジのサル山ですから、特にそうであり、前総務大臣の高市早苗氏は前者、前防衛大臣の稲田朋美氏は後者の典型的なタイプでしょう。

 こんな状態を続ければ、会社も政府も、創造的な仕事などできるはずがありません。ところが現代では、汗水たらすような仕事はすべてコンピュータか、発展途上国の低賃金労働力がやってしまいますから、先進国の企業に残された利益源泉は、創造性しかないのです。オヤジ臭の漂うままにしておけば、日本の企業は早晩、壊滅するしかありません。