[東京 7日 ロイター] - 今週の外為市場では、米経済指標や要人発言を意識しつつ、年内の米追加利上げの思惑が後退するかが警戒される。ショートカバーに乗ったユーロ高/ドル安のうねりは継続が見込まれ、ドルが円に対して強さを維持し続けられるかは不透明感が強まりかねず、ドル/円は下値リスクが意識されやすい。

予想レンジはドル/円が109.00―112.00円、ユーロ/ドルが1.1700―1.1900ドル。

先週末発表の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が20万9000人増と、市場予想の18万3000人増を上回る伸びとなった。賃金も5カ月ぶりの大幅増となり、労働市場の引き締まりを示唆した。

発表後にドルは一時111円台に上昇したが、市場では「ドル/円の方向感が明確になったとまではいえない」(国内金融機関)との声が聞かれる。

7日には、米連邦公開市場委員会(FOMC)で6月の利上げに唯一反対票を投じたミネアポリス連銀のカシュカリ総裁のほか、セントルイス連銀のブラード総裁が講演する予定。

ブラード総裁は2日、インフレ見通しを踏まえ「短期的な追加措置を支持しない」と言明した。10日にはニューヨーク連銀のダドリー総裁が講演予定。

トウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は、週前半は先週末からの底堅い地合いが継続するとしても「週後半の米生産者物価指数や消費者物価指数が弱ければ、早期利上げ観測が後退し、ドル売りにつながりやすい」と指摘する。企業のお盆休みで参加者が減り、最近ドルの下値を支えた実需筋のドル買いフローも細る見込みという。

ドル/円と相関が高い米10年国債利回りは8月月初に2.3%台前半に持ち直していたが、雇用統計前日となる3日までに2.2%前半へと再低下。雇用統計後は2.2%後半へとあらためて持ち直したが「上昇に勢いがあるわけではない」(先の国内金融機関)とみられている。

北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて、新たな制裁決議を国連の安全保障理事会が全会一致で採択しており、引き続き地政学リスクも警戒される。

ユーロは米雇用統計後に一時急落したが「2014年からのユーロ安で、投資家はユーロ資産を相当アンダーウエートしているはず。投資家がユーロのウエートを拡張方向で見直せば、1.2ドルは通過点に過ぎない」(ファンドマネージャー)との見方は根強い。

(為替マーケットチーム)