資産運用の本を読んだり、投資セミナーに参加したりすると、「複利のマジック」という言葉を聞くことがある。

「複利」とは、言うまでもなく発生した利息が元本に上乗せされ、新しく増加した元本にもまた同じ利率が適用されて運用されるというもの。毎年、利息のみを受け取る「単利」に比べると、元本は大きく殖えることになる。

 こうした複利を利用して、金融機関や証券会社などが「3%で運用することができれば、複利効果によって資産は大きく増えますよ」などと、勧誘するのはよくあるケースだ。

 ところがこの勧誘文句には、大きく二つの誤解を生ぜしめる“罠”が仕掛けられている。それは、

(1)投資の「利回り」は一定ではない
(2)運用実績は「過去」のデータで説明されている

という事実である。