あこがれの天神に近く
手の届く家賃が魅力

 集計単位がより細かい小地域集計から算出できる、町丁目ごとの男女比を調べると、中央区の中でも、女性が偏在しているエリアが判明する。それは西鉄天神大牟田線沿線である。決して「あこがれの地域」として知られる赤坂や大名ではない。

 これらの女性は福岡市の中でもなぜ中央区なのか。なぜ西鉄線沿線なのか。

 福岡市のある女性経営者は、こう説明する。「福岡にあこがれる若い女性にとって圧倒的な人気エリアは(中央区の中心街で百貨店や商店街、飲食街が広がる)天神。住みたい場所も天神近辺だが、(繁華街に近い)大濠公園や赤坂は家賃が高いので、比較的安く住めて天神に電車で10分程度、おしゃれな雰囲気の西鉄沿線に住みたがるようだ」。

 ついでながら地元の不動産情報を検索してみると、この近辺では女性専用を謳う賃貸マンションの広告が数多くヒットする。需要に応じた賃貸物件の供給がなされ、これが循環を生んでいるようでもある。

 恐るべし、天神の吸引力というのが結論になるだろう。

 黄昏と若さ、その両極端に女性が多い市区町村が存在すると前段で定義づけてみたが、ひとつだけ、謎が多い都市がある。兵庫県芦屋市である。男女比は82.4で全国3位だが、平均年齢は全国平均並み、人口は増加傾向にあるが顕著に多いわけではない。病院の病床数は全国最低レベルである。つまり、他の女性比が高い市区町村と共通した要因は認められない。

 男女比で圧倒的にトップの福岡市中央区の年齢別男女比率と比較してみると、大きな違いがひとつ判明する。それは芦屋市は20歳代よりも40歳代の女性比率が高くなっているということだ。