しかし、だからといって一発逆転を狙って、株や不動産投資などに手を出すのは考えもの。

 これまで投資をした経験もない人が、退職金などを元手に一気に貯蓄を増やそうとしても、海千山千の業者にカモにされ、かえって資産を減らすのが「おなじみのパターン」です。

 では、一体どうしたらいいのでしょうか?

老後の生活に必要な資金
本当は一体いくら?

 老後生活を控えた中年世代から、一気に貯金を増やそうとするのは現実的ではありません。いまある貯蓄と定年までの収入、さらには老後の年金収入を基準に、そこに収まるように「自分たちなり」の老後生活プランを立てるしかありません。

 そもそも、さまざまな場面で唱えられる「老後の必要金額」は、あくまで平均値からとったもの。

 よくあるケースとしては、公益財団法人 生命保険文化センターの調査データ(「生活保障に関する調査」平成28年度)にある「老後の最低レベルの日常生活に必要と思う生活費 平均22万円」とか、「ゆとりある老後に必要と思う生活費 平均34.9万円」といった数値から、ざっくり3000万円程度という老後の必要資金額を計算しているにすぎません。

 そこまでお金を使わなければ、もっとリーズナブルに老後を送ることも十分可能なのです。

 では、自分たちの身の丈にあった本当の老後の資金額は、どのように求めればいいのでしょう?

 自分たちの老後生活で、年間にどれだけの赤字額が出るのかを計算し、その赤字額に老後年数30年をかけ合わせれば、あなたが本当に必要とする老後資金のおおよその金額が算出できます。

 この老後期間は、長生きリスクを考慮して平均余命より長めに設定した95歳から、年金支給がスタートする65歳を引いた期間、30年です。また年間の赤字額は、年金による収入額から月々の生活費とその他の特別支出を引いて算出します。