日本語の「はは」は昔「パパ」だった!?

濁音の仲間はずれは?

 ある夜、NHK教育テレビを見ていたら、金田一春彦(きんだいち・はるひこ)博士(*1)が「五十音のヒミツ」を講義しておられました。今から40年も前のことです。

 「濁音にはひとつだけ仲間はずれがいます」「どれかわかりますか?」

 濁音と言えば「が行」「ざ行」「だ行」「ば行」か。細かく言えば「ぎゃ」「じゃ」「びゃ」とかもそうだなあ。う~っむ。テレビの中の金田一博士はニヤニヤ。

日本語の「はは」は昔「パパ」だった!?三谷作成 拡大画像表示

 文字列を眺めていても、わからない。だったら口に出してしゃべってみよう。ヒントは「清音」だって。

 濁音「が行」の清音はもちろん「か行」。「か」と「が」、「さ」と「ざ」、「た」と「だ」、「は」と「ば」。さて、どれが仲間はずれなのでしょう。

 みなさんも声に出しましょう、今すぐ!

*1 日本語方言・アクセントおよび中国語の四声(しせい)の権威。1913~2004。