[北京 14日 ロイター] - 中国の7月の各種指標では、底堅い国内経済の伸びが失速しつつある兆候がみられた。ただ、秋に予定されている中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)を前に中国政府は経済の安定に努め、経済がハードランディングすることはない、とエコノミストは予想している。

14日に発表された7月の鉱工業生産、固定資産投資、小売り売上高の統計は全て予想を下回った。また、税関総署が8日発表した7月の貿易統計(ドル建て)は、輸出が前年同月比7.2%増、輸入が同11.0%増となり、伸び率はともにアナリスト予想を大きく下回った。

キャピタル・エコノミクスの中国経済担当のエコノミスト、ジュリアン・エバンズ・プリチャード氏は「第3・四半期の初めに国内外双方の需要が軟化したようだ」と指摘。「鉄鋼など一部のセクターは、経済活動の減速をはねのけた。ただ、引き締め政策が今後数カ月、インフラ・不動産投資を圧迫することから、こうしたセクターの堅調は続かない」との見方を示した。

7月の鉱工業生産は前年比6.4%増と、伸びは6月の7.6%から鈍化。ロイターがまとめた市場予想は7.2%増だった。

7月の小売売上高は10.4%増と、市場予想の10.8%を下回る増加率だった。

1─7月の固定資産投資は8.3%増。市場予想の8.6%を下回る伸びとなった。同期間の民間投資は6.9%増と、1―6月の7.2%増から伸びが鈍化。中小規模の民間企業が引き続き、資金調達に苦慮していることが示唆された。民間投資は中国全体の投資の約60%を占めている。

政府は2017年の固定資産投資について9%前後の増加を目標としており、専門家は小売売上高が約10%増加すると予想している。

統計局が発表したデータを基にロイターが算出した1─7月の不動産投資は、前年同期比7.9%増加した。1─6月の8.5%増から伸びが鈍化した。新築着工(床面積ベース)も8%増と上半期の10.6%増から減速した。不動産販売(床面積ベース)は前年比14%増と上半期の16.1%増から鈍化した。

7月単月では前年比2%増と2015年12月以来の低い伸びとなった。

民生証券のアナリスト、Li Qilin氏は、この日より前に発表された貿易統計と一緒にみると、7月の需要と生産は明らかに減速した、と指摘。不動産市場は、プロジェクト完了に伴い下方圧力に引き続き直面するとし、9月と11月の動向を注視する必要があるとの見方を示した。