圧倒的な成果には秘密があった――。「即日契約数が月7名から月50名に」「1億円以上の成果があがった」「契約者数が前年の2倍に」「高額商品が次々に売れた」……多種多様な業界の契約率を改善し続けるセールスコンサルタント林佳範氏の処女作『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』が発売となった。多くの企業で成果をあげ続ける彼は、いったいどのようなノウハウを教えているのか。林氏に、10年以上、3万人以上の経営者・スタッフに教えてきた契約率アップのノウハウについて教えてもらった。

料金説明は「ヒアリング後、案内前」が鉄則

 セールスにおいて「料金」の話はかなりデリケートです。それを“いつ”するかによっても、契約率はまったく変わってきます。私がオススメしたいのは、案内前に料金説明をしてしまうことです。多くの会社では、「料金説明は最後」としているので、「えっ、案内前にするの!?」と驚かれるかもしれません。

 かくいう私も、クロージングまでは料金説明を一切しないと習いましたし、私が働いていたフィットネス業界全体にも、「料金説明のタイミングは最後」という暗黙のルールがありました。ところが、この暗黙のルールを破ったところ、契約率が飛躍的に伸びたのです。とくに即日契約率は劇的に向上し、即日契約率14%が79%まで跳ね上がりました。

 なぜ、このように劇的な成果が出たのか。その理由は2つあります。ひとつは、お客さんに案内・体験に集中してもらえることです。これは、いくら美味しいお寿司でも「時価」となっていると味に集中できないことと同じです。料金があいまいなまま案内すると、お客さんは「心ここにあらず」の状態になってしまいます。事前に料金を伝えて案内することで、しっかりとその魅力がお客さんの心に届くのです。

 そしてもうひとつが、欲求が高まったときにすぐにクロージングできることです。料金説明を最初にしておくことで、「欲しい!」というお客さんの熱が一番高まっているときに背中を押せるのです。案内後のお客さんは、自分の夢が叶った姿を想像し、ワクワクしている状態です。いいイメージが頭の中をかけめぐっているのです。このときが、一番クロージングが決まります。

 しかし、そこで詳細な料金説明を挟んでしまうと、一気に現実に引き戻されます。「欲しい!」と強く思っていても、長々とした料金説明が始まると、気持ちが冷めてしまうのです。ですから、案内・体験前に、必ず料金説明をするのが鉄則です。

「ご案内前に、弊社の料金体系を簡単に説明させていただきますね」

 このように、「案内前」に料金説明のタイミングを必ずつくります。これだけで契約率は、劇的に上がるのです。ただし、ヒアリング前の料金説明は絶対にNGです。なぜなら、人はお金の話になると警戒し、心を閉ざしてしまうからです。すると、なかなか本音を引き出せません。また、ヒアリングの後のほうが、警戒心が薄れて信頼関係が構築できていますので、そのときのほうが料金説明を素直に聞いてもらいやすいことも理由として挙げられます。

 料金説明は、「ヒアリング後、案内前」。これを徹底すれば、あなたの契約率はさらに上がっていくはずです。

 セールスでは、こうした「ちょっとした工夫」を知っているかどうかで結果が大きく変わってきます。拙著『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』では、こうしたセールスにおける「ちょっとした工夫」を多数掲載しました。ぜひ本書で、圧倒的な成果を残すための“ワンランク上のテクニック”を身につけてください。翌日から、あなたの成果は段違いに変わってくるはずです。