[15日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、7月の米小売売上高が7カ月ぶりの大幅増加となったことから、ドルが上昇した。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がグアムへのミサイル発射計画について、決定を下す前にもう少し米国の行動を注視する姿勢を示したとの報道で、北朝鮮の過激な姿勢はポーズにすぎないとの見方が広がったこともドルが買われる要因になった。

ドル/円<JPY=>は上昇率が1%強と1日としては7月3日以来最大で、1週間強ぶりの高値を付けた。一方、ユーロ/ドル<EUR=>は7月28日以来の安値に沈んだ。

ドル指数<.DXY>は7月26日以来の高値を付けた後、終盤は0.45%高の93.848で取引された。

7月の米小売売上高は前月比0.6%増と2016年12月以来の高い伸びを記録し、6月分も上方改定された。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア・マーケット・アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「幅広い項目で数字が強く、全体とコアの両方で市場予想を上回った。6月分が発表当初のマイナスからプラスに改定されたことも心強い」と指摘。米小売売上高が堅調な内容となり、地政学的懸念も後退してドルが買われたと述べた。

<債券> 米金融・債券市場は、国債利回りが1週間ぶり高水準に上昇した。米朝緊張緩和の兆しや、底堅い小売売上高、製造業指標を受け、投資家らが低リスクとされる債券の保有を減らした。

10年債価格<US10YT=RR>が12/32安。利回りは2.26%と前日の2.2%から上昇した。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)によると、金正恩朝鮮労働党委員長は、グアムへのミサイル発射計画について軍から報告を受け、決定を下す前にもう少し米国の行動を注視する姿勢を示した。

事態の進展を受け、オーバーナイトの取引で米国債売りが膨らみ、償還期間が長めの債券利回りが前週につけた6週ぶり低水準から一段と上昇した。

ジャニー・モンゴメリー・スコットの首席債券ストラテジスト、ガイ・ルバス氏は「(安全資産)急伸の勢いがなくなりつつある」と指摘した。

<株式> 米国株式市場は、ほぼ横ばいで引けた。7月米小売売上高が強い内容だったものの、ホームセンターのホーム・デポ<HD.N>など消費関連株が軟調となり、相場の足を引っ張った。

小売売上高は7カ月ぶりの大幅な増加で、自動車販売が伸びたほか、裁量的な支出が拡大した。ただコモンウェルス・ファイナンシャルのブラッド・マクミラン最高投資責任者は「人々の消費対象がいつも同じというわけではない。企業レベルで見ると、勝者と敗者が存在する」と指摘した。

ホーム・デポは四半期利益が増加し、通期見通しも引き上げたが、住宅市場における供給制約が同社の収益に響くのではないかとの懸念から、2.7%下落した。同業のロウズ<LOW.N>も%4.4下げた。高級皮革ブランドのコーチ<COH.N>は売上高が市場予想に届かず15.2%安、利益が市場予想を下回った自動車部品小売りのアドバンス・オート・パーツ<AAP.N>は20.3%安。こうした流れを受け、S&P一般消費財株指数<.SPLRCD>は0.9%下げた。

ゼネラル・エレクトリック(GE)<GE.N>は0.9%下落。取引時間中には2015年10月以来の安値に沈む場面があった。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ<BRKa.N>が14日開示した四半期ポートフォリオ報告で、保有していたGE株を売却したことが分かった。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、地政学的リスクの緩和や堅調な米経済指標の発表などを背景に安全資産とされる金が売られ、続落した。

北朝鮮情勢をめぐる緊張が緩む中、投資家によるリスク回避姿勢が後退し、安全資産とされる金には売り圧力がかかった。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、対ユーロでのドル高を背景とした売りが出た一方、安値拾いの買いなどが入り、小幅安となった。

外国為替相場では、朝方は堅調な7月の米小売売上高を背景に対ユーロでドル高が先行した。これを受けて、ドル建てで取引される原油などの商品の割高感につながったことから、原油はマイナス圏で推移していた。

ただ、午後にかけてドルが上値を削ったことで買い戻しが入った。また、原油相場が3週間ぶりの安値圏となっていることで、急速に売られ過ぎたとの見方から安値拾いや持ち高調整目的の買いも入り、引けにかけて原油は下げ幅を圧縮した。