情報は情報のままでは情報でしかない

 今週は、以前からお約束させていただいていた方に面会をしつつ、これまで収集した情報をまとめて整理してアウトプットする作業に重点を置いた。異動して3ヵ月少々が経過するなかで、勉強会や研究会に参加しながらとにかくインプットを続けてきたが、不要な情報と追加で考えなければいけないものがゴチャゴチャになっていることを反省している。

 翻訳書の企画や既刊書籍の改訂も重要な仕事であることに違いはないが、やはり自分の考えたテーマをもとに、著者候補にアプローチし、精度の高い企画を立案していく、そしてそれを形にする、それが書籍編集の醍醐味ではないかと思う。

 情報のインプット、これ自体は非常に重要なことである。水や養分がなければ芽が出ないのと同じだ。しかし、芽を出すのは植物自体の意思だ。栄養と意思をつなぐのが、「咀嚼」「吸収」であると思う。

 企画という場面では、インプットした情報を整理・精査し理解することがそれに当たる。いま、自分が進まなければいけないフェーズはそこであると実感している。

芽を出すのに必要なのは、栄養と意思。プリンスI川(撮影:ムラタ)

 そんな折、まさに自分にとってのベストタイミングで、弊社から『モレスキン 人生を入れる61の使い方』が発売されることとなった。編集担当はもちろん、ダイヤモンド社のプリンスI川。かつて「ヨン様」とも称された彼の“プリンス感”が出ている良い写真が撮れたと我ながら思う。

 昨年『モレスキン 「伝説のノート」活用術』を発売し、満を持しての第二弾。手に取って読んでみると「ノートにはこんな使い方もできるのか」と驚きの内容が詰まっていた。散在してしまった情報をまとめられる人間になるために、しっかりと読み込みたい。