[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は16日、米国のインフレ率がこのところ軟調となっているものの、米経済は安定成長と賃金上昇に向けた軌道に引き続き乗っているため、連邦準備理事会(FRB)は追加利上げを遅延する必要があるとは考えていないとの立場を示した。

メスター総裁はロイターのインタビューに対し、利上げとバランスシートの縮小を通して「緩和措置の一部を取り戻し始める必要があると今も考えている」と述べた。

そのうえで「FRBは責務の双方を達成する前に動く必要があるという事実を認識する必要がある。利上げを継続する前にインフレ率が2%に達するのを目の当たりにしたくない」と述べた。

金融市場では債券利回りが低水準にとどまり、株価指数が断続的に最高値を更新している中、FRBが年内に追加利上げを行う可能性を40%織り込んでいる。

メスター総裁は市場動向について、金融不安の兆候がないかどうか監視していると言明。「段階的な金融緩和の縮小という戦略を継続する中、長期債利回りは上昇すると見込んでいる」と述べ、企業利益や低金利が「大幅な株高」の要因になっている可能性が高いとの見方を示した。

トランプ米大統領はこの日、米経済界の首脳らで構成する大統領助言組織の「製造業評議会」と「戦略・政策フォーラム」を解散。これに関連してメスター総裁は、政権を巡る先行き不透明感は経済成長見通しにまだ影響は及ぼしていないとの見方を示した。

クリーブランド地区については「センチメントは若干悪化しており、不透明感が今後波及していくかどうか注視しなければならない」とした上で「現時点でその可能性は低い」と述べた。

FRBの債券ポートフォリオの縮小開始については、国民や投資家が「準備が十分整っている」ことを確認するためのものだと説明した。

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